
「怖いか。私の立体刺繍の才能が。」
そんな挑むようなひと言とともに投稿された立体刺繍作品が「X」で話題となり、記事執筆時点で「11万件」もの「いいね」がつけられました。超絶技巧で表現された白菜、カリフラワー、パンジー、イカにアゲハチョウにオウムガイなどのみごとな造形に賛辞の声があふれました。
「国宝にしたほうがいい。」
「神すぎて怖いです」
「怖いと美しいの表裏一体… 圧倒されます」
「才能も恐ろしいですが 努力と研鑽も素晴らしい」
「色彩感覚、生物のチョイス、手仕事、何をとっても天才過ぎる。本当に才能の塊です。尊敬と共に羨ましい。眼福」
作者のPieniSieni(ピエニシエニ)(@kippermum)さんは自身で考案した「オフフープ(R)」という「刺繍枠(フープ)を使用しない」方法で「立体刺繍」作品を制作し、アカウントのタイムラインに投稿しています。もともとハード設計エンジニアだったというピエニシエニさんがこの手法を生み出すまでの経緯は以前「まいどなニュース」でもご紹介しました。
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ピエニシエニさんに制作の極意をお聞きしました。
ひと目で「あの作家だ!」とわかる作品を
――「立体刺繍」を手がける際、もっともこだわっていることは?
リアリティも大切なポイントですが「自分らしさ」にこだわっています。どこかで見たような何かではなく、作品を見て「あの作家の作品だ!」と認識してもらえる。そんな作品を目指しています。
――作品群に大きな反響がありました。
今回の投稿に限らず、刺繍が立体になることへの驚きのご意見を時々頂きます。これは立体刺繍がまだまだニッチな分野であり技術に対する理解も進んでいないからだと思われます。
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――そうだったのですね。
このような大きな反響は立体刺繍の普及に繋がりますし、なによりその魅力を知って頂く良い機会なのでとても嬉しいです。
「ほんの少しの毒気」
「私の作品の特徴の一つとして『ほんの少しの毒気』というのがあります。無意識なのですが人生で蓄積された毒が少しずつ作品に投影されているのだと思います。将来、私の中にある毒が無くなった時、作品はもっとシンプルなものになるでしょう。それは今以上に厳しい目で作品の真価を問われるという事です」と制作を続けていく覚悟について語る、ピエニシエニさん。
「枠にとらわれない作品を生みだし続けたい」
そのうえで「私が考案したオフフープ技法(土台の周囲をブランケットステッチでかがり、それを足場としてサテンステッチを施す制作方法)を補強する新技法や素材を模索しつつ、立体刺繍という枠にとらわれない作品を生みだし続けたいと考えています」(ピエニシエニさん)と今後の抱負を語ってくれました。これからも他の追随をゆるさない独自の世界観を表現し続けてほしいですね。
◇PieniSieni(ピエニシエニ) さん情報まとめ
【浅草橋校〜ディプロマ取得講座〜】
担当講師:PieniSieni
場所:TOHO BEADS STYLE Tokyo Gallery t 2F Workshop Salon
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【池袋校〜ご趣味の方向けアドバンスクラス〜】
担当講師:PieniSieni
場所:池袋コミュニティ・カレッジ
〜詳細・お申込み・お問い合わせ〜
電話:03-5949-5483
〜イベント〜
【博物ふぇすてぃばる!11】
出展名:PieniSieni+iroca
ブース番号:D60〜61
会期:2025年7月20(日)〜21(祝月)
会場:東京ビッグサイト南1ホール
【ワンダーフェスティバル】
ブース番号:6-02-02
会期:2025年7月27日(日)
会場:幕張メッセ 国際展示場1〜8
【夜の博物館】
会場:大阪 ギニョール 2F
住所:大阪市北区中崎2-3-28
期間:2025年9月5日(金)〜10月5日(日)
備考:会期途中からWEB SHOP開催
(まいどなニュース特約・山本 明)