野党、自民内紛に冷ややか＝「首相は辞任を」「国民不在」

　参院選敗北後も続投の方針を示す石破茂首相を巡り自民党内で対立が強まっていることに対し、野党から２８日、冷ややかな声が相次いだ。日本維新の会の吉村洋文代表（大阪府知事）は「この状態で続けるのがいいのか」と記者団に述べ、首相に辞任を促した。

　吉村氏は「自民の内部で公然と辞任論が出てくると、政策を遂行していくのは難しい」と指摘。「政策推進力がなくなった与党は国民にとってプラスではない」と断じた。

　国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団に「ガタガタしていること自体が政治空白に見える」と強調。首相に対し、「進むにせよ辞めるにせよ、速やかに方針を決めてほしい」と求めた。

　自民内の「石破降ろし」には旧安倍派議員も加わっている。これに関し、立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長は記者団に「裏金問題の当事者が首相の責任を問う姿は違和感があるし、滑稽に見える」と述べた。

　共産党の小池晃書記局長も記者会見で「自民の中で首相の顔が代わったから解決する問題ではない。国民不在の党内抗争だ」と批判した。