
'14年から'15年にかけてブレイクしたお笑いコンビ「8.6秒バズーカー」。“ラッスンゴレライ”というフレーズを繰り返すリズムネタが一世を風靡した。約10年が過ぎ、コンビを見かけることはなくなったけれど……。
「今、コンビ活動はまったくしていないですね。でも、解散はしていません」
こう話すのは、ボケ担当のはまやねん。相方のタナカシングルとは中学の同級生だが、近況もわからないという。
今は「キッチンカー」が順調
「“相方”以前に“地元の友達”なので、そもそも頻繁に連絡を取り合うわけじゃなくて。今年に入ってから、まだ1回も連絡取ってないです。年末にある地元の集まりで“もしかしたら会うかも?”くらいの感じです」(はまやねん、以下同)
最後に会ったのは、'24年11月だった。
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「それが2年ぶりぐらいでしたね(笑)。そのときにコンビ活動を復活させるタイミングを相談したら“まだ、その時期じゃないな”と言われました。ただ、今は“キッチンカー”が順調なので、もしもコンビが再開することになっても、僕の時間が取れるかどうか……」
ちょっと待って、ちょっと待ってお兄さん! “キッチンカー”ってなんですの?
「'22年からキッチンカーで、全国で開催しているイベントを巡っているんです。もともと飲食業界に興味があったし、コロナ禍でお笑いの仕事がなくなったタイミングで知人に誘われたので、いったん、本気でやってみようと思って」
しかし、右も左もわからない業界に飛び込んだため、
「初出店は、そもそも出店できずに終わりました(笑)。イベント会場へ車で行くのにかかる時間を事前に調べていたのですが、道が混んでいて予定より2時間遅れてしまって。そこから準備しても到底、間に合わないので、その日は出店中止に……」
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1日で約90万円売り上げたことも
反省を生かして、翌日は時間どおりに到着するも、
「今度は食材が足りなくなって……。ホットサンド100食分の材料を用意していたのですが、1食に入れる具材の量を間違えてしまったみたいで」
苦い思い出となったが、
「僕がキッチンカーを始めたことを、ネットニュースやテレビで取り上げていただいて“こちらのイベントにも来てください”といった声がかかるようになりました。当時は全国どこにでも足を延ばしていたので、東京から鹿児島まで行ったことも。さすがに、実家のある大阪を経由してゆっくり行きましたが、大阪から鹿児島までは10時間くらい運転しました」
キッチンカーでフードの販売中は、ブレイク当時の赤い衣装を着ており、
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「お客さんから“あのとき見てました”とか“こんな場所まで来てくれるのね”など、喜んでもらえるのでうれしいです。たまに“ラッスンゴレライやって”とも言われるんですが“相方役を全力でやってくれるんやったらやります”と答えています(笑)」
初めはホットサンドからスタートして、最近ではカレーパン、焼きそば、ハラミ焼き、ポテトフライなど、幅広いメニューを販売している。
「先日、熊本で音楽フェスに出店したときは、塩焼きそばで1日90万円ほどの売り上げがありました。このときは赤い衣装を着ないで、いわゆる“僕”だとは言わずに出た結果だったので、結局は“誰が売るのか”ではなく“何を売るのか”が重要だと気がつきました。4年目でようやく(笑)」
しかし、売り上げは好調でも、ブレイク時の収入には及ばないという。
「それでも全然、今の生活のほうがいいですね。当時は目まぐるしすぎて何が起きているのかもわからなかったので……。今は通常7時間くらいは寝られていますし、心に余裕があります。心から笑えてるっていうか(笑)。いつか、小籔千豊さんのように自分で音楽フェスを主催したいです。キッチンカーで知り合った業者さんや、仲のいいバンドを呼んだりして。そこで、相方とまた“ラッスンゴレライ”ができたらいいですね」