「Francfranc」同じ店がなくなる? 旗艦店リニューアルが示すブランドの変化

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2025年10月16日 15:41  ITmedia ビジネスオンライン

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青山店、新宿サザンテラス店を同日リニューアルオープン

 インテリアブランドのFrancfranc(東京都港区)は10月17日、旗艦店の「Francfranc 青山店」と首都圏の地域旗艦店「Francfranc 新宿サザンテラス店」をリニューアルオープンする。これまでは全国155店舗でほぼ同じ店内構成だったが、今後は店舗の役割を明確化し、立地や客層に合わせた店づくりへと転換する。


Francfranc 青山店


 旗艦店の青山店を中心に、店舗ごとに異なる立地特性や顧客層を踏まえた運営体制へと再構築する。既存店についても地域ニーズに応じて商品構成を順次見直し、店舗網全体での売り上げ拡大を目指す。


●青山店はインテリアブランドの顔、新宿サザンテラス店は豊富なラインアップ


 青山店は8年ぶりの全面リニューアルとなる。ライフスタイルを提案するインテリアブランドの顔として、雑貨中心だった売り場を、空間コーディネート提案を主体とした店舗に刷新する。


 店内では、「ラグジュアリー」「フェミニン」など9種類のスタイルを、リビング、ダイニング、ベッドルームなど計18シーンで表現。コーディネート提案エリアを約3割拡大し、家具を中心に雑貨などを組み合わせた多彩なスタイルを紹介する。商品数は従来の約3800種類から約2800種類に絞り、陳列よりもスタイル提案を重視した構成とした。


 コーディネート提案の質を高めるため、インテリアコーディネーター資格を持つスタッフを配置する。さらに青山店限定で8カ所に専用タブレットを導入し、スタイル紹介や、インテリアスタイル診断など、セルフで自身の好みに合うコーディネートを確認できるようにする。2階には商談スペースを新設し、一般顧客に加えて法人向けの相談にも対応する。


 一方、新宿サザンテラス店は首都圏の地域旗艦店としてリニューアルし、国内随一のラインアップをそろえる。多様な利用客が集まる立地特性を踏まえ、約3800種類の豊富な商品を展開する。1階はヒット商品や回転率の高い商品を中心に構成し、2階は家具を主体にコーディネート提案も行う。


●新たな事業展開も視野に


  Francfrancは近年、企画・製造・物流・販売といったバリューチェーンの連携強化を進めてきた。ハンディファンが2年連続で過去最高の販売台数を記録するなど、ヒット商品も生まれており、2025年8月末に過去最高の売上高を達成した。2024年8月に化粧品販売などを手掛けるアイングループに参画したことで、中長期の成長戦略を推進しやすい環境だという。


 今後はコーディネート商品の開発やシーン提案を強化し、単品販売から脱却して購入点数の増加を目指す。また、B2B向けの販売やサブスクリプション事業も強化する方針だ。9月19日には、3カ月ごとに季節のアイテムを届けるサブスク「Find My Style暮らしの彩り定期便」を開始した。


 さらに、これまでの「住」領域以外の、「衣・食・美」などの新業態や、従来の主力層である20〜30代女性を過ぎた層に向けた新業態の立ち上げも計画している。


 Francfrancの井上耕平社長は、「男女関係なく幅広いラインアップを展開していた時代から、シンプルなデザインであったり、ここ数年のように女性らしいデザインが多くなったりと、常に変化・進化を続けてきた。青山店、新宿サザンテラス店のリニューアルを新たなスタートとして、さらに進化していく」と意気込んだ。



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