アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を終え、内外記者会見する高市早苗首相=1日午後、韓国・慶州 【慶州(韓国)時事】高市早苗首相は1日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の全日程を終え、韓国南東部・慶州で内外記者会見を行った。早期の衆院解散・総選挙について「考えている暇はない」と慎重な考えを表明。「経済対策をはじめ(国民に)約束した政策を実行することがまず重要だ」と語った。
首相は会見で、物価高対策を含む経済対策の策定を急ぐ方針を強調。自民党と日本維新の会が連立政権合意書に明記した衆院の議員定数削減について「各党・各会派で議論していただくべき事柄」だとしつつ、「幅広く真摯(しんし)な議論を展開していく」と述べた。
自民総裁選で再交渉の可能性に言及した日米関税合意に関しては、「首相が代わったとしても政府間の約束は変えるべきではない」と述べ、着実に履行する考えを示した。
APEC首脳宣言について「日本が重視する多くの内容が明記された」と評価。一連の外交日程に触れ「首脳外交を進める基礎固めとなった」とした上で、「日本外交の地平を切り開く歩みを着実に進めることができた」と述べた。
首相は、日本が2031年にAPEC議長国に決定したと説明。「しっかりと準備を進めていく」と語った。