水星の収縮に伴って表面に現れる「しわ」状の収縮地形(矢印に沿った部分、北海道大提供) 水星は約46億年前に誕生して以降、内部が冷えるのに伴って半径が10キロ以上縮んでいたことを、北海道大の研究チームが新たな解析手法で突き止めた。論文は10日、米科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズに掲載された。
現在の水星の半径は約2440キロ。米探査機メッセンジャーなどによる観測で、地表には収縮に伴って生じた「しわ」のような地形が多数存在していることが分かっている。
これまで、こうした地形の長さなどから収縮率の推定が試みられてきたが、分布に偏りがあるため、過小評価されている可能性があった。
北大の西山学博士研究員は、「しわ」ができた後に、隕石(いんせき)衝突によるクレーター生成や溶岩噴出などで覆い隠された可能性に着目。隕石衝突などで生じる水星表面の凹凸の程度(ラフネス)を数値化し、収縮地形の分布と比較した。
その結果、クレーター付近などラフネスが高いところでは収縮地形が少ない傾向が判明。これを考慮に入れて補正すると、半径は12キロ近く縮んでいたことが分かった。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と欧州宇宙機関(ESA)が共同で進める水星探査計画「ベピコロンボ」の探査機の想像図(ESA提供)