会計検査院=東京都千代田区 障害児や障害者の支援事業を巡り、国が事業者に給付費約2億9900万円を過剰に支払っていたことが15日、会計検査院の調査で分かった。事業者の配置した管理責任者が要件を満たしていなかったのに減額せず支給していたという。検査院は厚生労働省とこども家庭庁に対し、過払い分の返還手続きを行うことなどを求めた。
検査院によると、支援事業者は都道府県などの指定を受けると、放課後等デイサービスや介護サービスの報酬として給付費を受けられる。管理責任者は利用者数に応じて1人以上配置する必要があり、責任者が少なかったり、要件を満たしていなかったりすると、給付費は最大で半額に減る。
管理責任者になるには、2018年度までは、座学を中心とした研修を1回受けるだけでよかったが、19年度からは研修に加え、2年間の実務経験後、実践研修を受ける必要があった。
検査院が21〜25年度に給付費が支払われた43都道府県の約3200事業者を調べたところ、管理責任者が期限までに実践研修などを修了していなかった254事業者のうち、108事業者に対し、給付費が減額せずに支払われていた。事業者が研修を忘れるなどしていたことに加え、都道府県などのチェックも不十分だったことが主な原因という。
厚労省とこども家庭庁は「重く受け止め、適切に対処する」としている。