「なぜ命を奪われたのか」=解答求め続ける遺族―神戸連続児童殺傷27年

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2024年05月24日 04:01  時事通信社

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時事通信社

連続児童殺傷事件で殺害された土師淳君の命日を前に、取材に応じる父親の守さん=13日、神戸市中央区
 神戸市須磨区で1997年に起きた連続児童殺傷事件で、小学6年だった土師淳君=当時(11)=が殺害されてから24日で27年となった。父親の守さん(68)が命日を前に取材に応じ、「なぜ命を奪われたのか。納得できる解答を求め続けている」と話した。

 加害男性(41)は逮捕時14歳で、少年審判を経て医療少年院に収容された。審判の傍聴や事件記録の閲覧は、守さんら遺族にも認められなかった。

 男性からは、仮退院した2004年以降、命日の前に手紙が届いた。守さんは手紙を前向きに読み取るよう努めたが、男性が15年、遺族に無断で手記を出版。「今まで書いていたことはうそだった」と思い、翌年から受け取りを拒否した。手紙は18年に途絶えた。

 守さんは「男性が自分自身を見詰め直して書く手紙は、(なぜ命を奪われたかの)一つの解答につながるかもしれない」と考える。拒否した2通の手紙も気持ちが落ち着いてから受け取り、目を通した。今後男性から手紙が届けば、読むつもりだという。

 22年には神戸家裁で事件の全記録の廃棄が判明。「(事件の)状況を知るには彼の言葉しかない」と話し、男性に「解答を得るために必要な行動を起こしてほしい」と求めた。

 事件は97年2〜5月に発生。小学生5人が相次いで襲われ、4年生だった山下彩花さん=当時(10)=と淳君が死亡した。 

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  • 次の犯罪は起きないが、反省はしていない。本を出したのは単なるリビドー。
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