「自分以外の家族がコロナに…」コロナ第7波で長女出産の歌手鈴木亜美さんが舞台裏を独白「家族がいたから乗り越えられた」【報道の日2022】

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2024年12月17日 18:01  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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新型コロナウイルス感染拡大の第7波がピークを迎えた今年8月、歌手の鈴木亜美さん(40)は、第三子となる長女を出産した。妊娠期間中に自分以外の家族3人がコロナに感染し、自宅での隔離生活を余儀なくされた。コロナ禍の妊婦生活と出産を、どう乗り越えたのか。TBSテレビ系「報道の日2022」の取材に語ってくれた。

■「妊娠初期に家族がコロナ感染」

「妊娠期間中は、ちょっとした風邪でもお腹の赤ちゃんにどんな影響があるのか、不安に思っていました。ちゃんと栄養をとったり、呼吸の乱れだったりが赤ちゃんに影響をしてしまうので、自分の健康を第一に考えて過ごしていました」

妊娠期間中は、感染力の強いオミクロン株が猛威を振るった時期と重なっていた。一方、長男(5)と次男(2)は遊び盛り。コロナに感染しないよう、気をつけながら日々を送っていたという。

「上の子ども2人は保育園に通っているので、自分自身が気遣っていても、いつコロナに感染してしまうか、分からない状況で。コロナになって出産するかも知れないということは、主人と相談をしていました」

夫婦だけでなく、子どもたちにも手洗いとうがいを徹底させていた。

しかし、妊娠初期の今年2月、長男と次男が新型コロナに相次いで感染してしまった。

「感染が分かった当初は、子どもたちと別々に暮らさなければならないという気持ちがありました。当初は、主人が子どもたちの面倒を見ていたのですが、主人もコロナに感染してしまって。自分たちでなんとか治るまで待つしかないという生活を送りました」

子ども2人の面倒見を任せていた夫までコロナに感染してしまい、濃厚接触者となった鈴木さん。自宅での隔離生活を余儀なくされ、病気の家族以外、頼れる人がいない状況に陥ってしまったのだ。

■「お医者さんごっこ」で不安な隔離生活を乗り越えた

隔離生活はおよそ一週間。この間、極力、家族に明るく接することを心掛けたという。

「できるだけ、悲しい気持ちにならないように生活を送れるか考えました。上の子は、自分でご飯を食べてトイレに行けるけど、次男は2歳なので、まだまだ手がかかりましたから。次男は熱があったし、のどを痛がっていました。『ママ、ママ』とくっつぎたがるので、甘えさせることも、この時はできませんでした」

一人で身の回りができるようになっていた長男と比べ、まだ甘えたがりで手のかかる次男。感染を防ぐため、次男にご飯を食べさせる時は、二重のマスクと手袋で接した。ベランダの窓を開けて頻繁に換気したり、子どもたちに接したらすぐに着替えをしたり、すぐに手洗いとうがいをするようにした。

「次男は、いつもより泣いている時間が多かったです。自分のことも、お腹の赤ちゃんのことも心配だったので、そういう経験をさせたのは辛かったですね…」

感染を防ぐために必要な対策とはいえ、「辛い思いをさせてはいないか」と不安だったという鈴木さん。子どもたちの気持ちが少しでも紛れるよう、”ある工夫”をしたという。

「悲しませないように、お医者さんごっこをしているんだという風に伝えて。『ママ、お医者さんだよ』『ちょっとお腹診ようね』って。少しでも楽しいと思ってくれるよう、常に笑顔で接するようにしていました。悲しい方向にいくと、みんなが辛いので」

ほかにも、インターネットで子供用のテントを購入。夜寝るときに、ベッドではなく、テントで寝るなど、普段と違った過ごし方をすることで、隔離生活を少しでも明るく過ごせるようにしたという。

■そして出産「安心して出産を迎えられた」その訳は

幸いにも、鈴木さん自身はコロナに感染することはなかった。今年8月の長女の出産までは、気の抜けない日々を送ったという。

「コロナにかかった状態で出産することになると、家族との面会も、立ち会いもできなくなるだけでなく、帝王切開になると言われていました。手術がどういう状況なのか、無事を確認できるのか。主人は『とても心配だった』と話していました。『病院からの電話をただ待っているだけになるのが、とても怖い』と…」

そこで、出産する病院の医療スタッフと打ち合わせを重ね、万が一、自身がコロナに感染した時の対応を事前に決めていたという。

「病院からは『産まれてすぐに面会ができない』『顔合わせができない心配があるけど、工夫をしますし、母乳もあげられるようにします』と、前もってお話をしてくれていたので、安心していました。病院側も『何かあれば、家族も含めて考える状況を作ります』と、しっかり対応をしてくれたので、出産前から安心していました」

鈴木さんは、コロナに感染することなく今年8月に無事出産。その後、およそ1週間の入院期間中は、タブレットで家族と面会したり、生まれたての長女の写真を家族に送ったりして過ごしたという。

「新しい家族に会うことを楽しみにしていましたね。次男は会えないので『ママ、ママ』と泣いていましたけど」

■成長感じた長男「立派だな」

妊娠期間中、5歳の長男の成長を感じることがあったという。

「長男とは普段から一緒にニュースを見ていました。コロナとはこういうものでとか、毎日ニュースで流れていたので、コロナの怖さがよく分かっていたんです。コロナにかかってしまったときにも『自分がちゃんと手を洗えていなかったからかな』とか、『うがいがちゃんとできていなかったからかな』とか、責任を感じていたようで。とても立派だなと思いました」

鈴木さんは妊娠期間を振り返り、こう締めくくった。

「家族だけでなく、出産した病院のスタッフたちの支えがあったから、世の中がコロナで大変な時期に無事に出産できた。心から、支えてくれた人たちに感謝したい」

「TBSテレビ 報道の日2022」
ディレクター・神保圭作

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  • 「感染力の強いオミクロン株」ではあったがその弱毒性については大手メディアはあまり報道しない。その死亡率や重症化率については注意が必要。
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