公共交通使わず移動か=逃走男、事件前後に確認できず―死亡男性に防御創なし・長野3人殺傷
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2025年01月25日 04:31 時事通信社
長野市のJR長野駅前で男女3人が刃物で刺された事件で、現場から逃走した男が事件前後、電車などの公共交通機関を使っていないとみられることが25日、捜査関係者への取材で分かった。長野県警長野中央署捜査本部は、男の行方を追うとともに、移動手段を調べている。
捜査関係者などによると、駅の防犯カメラの解析で、発生の約1時間前、男に似た人物が構内をうろつく様子が確認された。「男に似た人が数十分前に駅前にいたような気がする。うろうろしている様子だった」などの目撃証言もあるが、これまでに、駅の改札は通っておらず、電車やバスも使った形跡は確認できていない。男は事件後、駅から南西の方向に走って逃げた。
死亡した会社員丸山浩由さん(49)=同市=は左胸部と左肩甲骨付近を刺されていた。刃物は心臓に達しており、死因は失血死だったが、身を守ったり、抵抗したりした際にできる防御創は特に見られなかったという。
男は無言で3人を襲い、最初に丸山さんを刺したとみられている。一方、女性の声で惨事に気付き、110番したという目撃者は取材に「男性の悲鳴のような声は聞いていない」などと当時の状況を説明しており、丸山さんは不意を突かれ、身を守る間もなく刺された可能性もある。
男は20〜40代、身長170センチ前後で、頭に白い布のようなものを着用し、眼鏡を掛け、白手袋にジャンパー、長ズボン姿だった。県警はフリーダイヤル(24時間受け付け)を開設し、情報提供を呼び掛けている。電話番号は(0120)007285。
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