鈴木美智子さん 吉本興業は13日、同社所属の鈴木美智子さんが、老衰のため死去したと発表した。85歳だった。
【写真】鈴木美智子さんと17年タッグを組んでいた浜村淳 同社は「弊社所属 鈴木美智子(すずき・みちこ)が5月12日(月)、大阪府内で老衰のため逝去しました。満85歳でした」と発表し、「通夜・告別式はご遺族の意向により、近親者のみにて執り行う予定。参列、供花、弔電、香典は辞退させていただきます」と呼びかけた。
また「なお、自宅住所、通夜・告別式の場所と日時等は非公表とさせていただきます。故人生前に賜りましたご厚誼に深く感謝しますとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と結んだ。
鈴木さんは1939年8月28日生まれ、大阪府出身。63年、西日本初のサテライトスタジオ『ラジオ京都高島屋サテライトスタジオ』でマイクキャリアをスタート。MBSラジオ『ありがとう浜村淳です』『ヤングタウン』、ABCラジオ『米朝・美智子のほろ宵ばなし』、読売テレビ『2時のワイドショー』、KBS京都『鈴木美智子の脳活ラジオ』など、数多くのテレビ・ラジオ番組に出演。中でも『ありがとう浜村淳です』は76年から17年にわたりアシスタントを務め、軽快なトークでリスナーを魅了した。
また、場をスムーズに進行する力に定評があった司会のほか、都々逸(どどいつ)を交えての放談、趣味の能、清元、小唄(名取名堀小陽美智)など、さまざまな分野で活躍。2002年からは『声のプ口」を育成するアナ・トーク学院学院長として活動し、1000人を超える卒業生を輩出。民放テレビ局のアナウンサーをはじめ、司会者、声優、落語家など幅広いジャンルの人材育成に尽力した。
06年には、上方落語の定席『天満天神繁昌亭」の活性化に貢献するため、赤い人力車を寄贈。近年は年に数回、朗読劇『美智子の語り」を企画・演出し、自らも朗読家として出演。18年には、長年の地域社会への貢献が認められ、『平成30年度第53回大阪市民表表彰」を受賞。24年9月、『美智子の語り」朗読劇中に脳出血を発症、その後、復帰を強く願い、大阪府内の施設でリハビリに励む中での訃報となった。