航空自衛隊のT4練習機 航空自衛隊の練習機「T4」が愛知県犬山市の入鹿池に墜落した事故で、中谷元防衛相は16日の閣議後会見で、現場周辺からエンジンとみられる物が発見されたことを明らかにした。空自は保有するT4全機の緊急点検を開始。自衛隊は同日も、不明となっている空自隊員2人の捜索を続けた。
会見で中谷氏は、15日の現場周辺の捜索で座席シートや酸素ボトルに加え、エンジンの一部やタイヤとみられる物が発見されたと述べた。自衛隊は不明隊員に加え、主翼の大部分など墜落原因の究明に必要な機体主要部の捜索を24時間態勢で実施している。
空自は事故を受け、保有するT4約200機の飛行を全て見合わせている。T4は空自の戦闘機パイロット養成などで使用されるほか、曲技飛行チーム「ブルーインパルス」も使用している。
内倉浩昭航空幕僚長は15日の記者会見で、T4全機の緊急点検を始めたことを明かした上で、「必要な安全教育を実施した後に(飛行を)再開したい」と述べた。ただ、再開の見通しは「日単位なのか週単位なのかを含め、お答えできる段階にない」とした。