容疑者「注意され、家族全員殺そうと思った」　千葉立てこもり

　千葉県船橋市内のアパートで20日朝に発生した立てこもり事件で、監禁容疑で現行犯逮捕された住人の無職、和田敢士容疑者（32）が「母に注意され、怒りを覚えて家族全員を殺そうと思った」と供述していることが県警への取材で判明した。

　県警によると、逮捕時に包丁2本を押収。アパート室内には灯油がまかれた痕跡もあった。

　逮捕容疑は同日、同市夏見台6の自宅アパートで、母親（59）と妹（27）を監禁したとされる。「間違いありません」と容疑を認めているという。

　事件は和田容疑者の兄の110番で発覚。和田容疑者は当初、駆け付けた警察官に「警察が立ち去らないと殺すぞ」などと話していた。午後1時すぎ、アパート室内に入っていた警察官に対し、和田容疑者は立てこもっていた母親と妹の部屋のドアを開けて「降参します」と逮捕に応じた。けが人はいなかった。

　現場は東武野田線の馬込沢駅から南に約1・1キロの地点。近くの船橋市運動公園では幼稚園の遠足が中止になった。【林帆南、高橋晃一、石塚孝志】