日米首脳会談に意欲＝首相「比較第一党として責任」

　石破茂首相（自民党総裁）は２１日午後、党本部で参院選結果を受け記者会見し、日米関税交渉の打開を目指してトランプ米大統領との首脳会談に意欲を示した。参院でも与党過半数割れとなったが、引き続き政権を担う姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。

　首相は「できる限り早期に直接話をし、目に見える成果を出していきたい」と強調。米側が８月１日から２５％の相互関税を課す方針を踏まえ、国益を守り抜く決意を示した上で、「日米双方にとって利益となる合意の実現を目指していく」と語った。

　参院選の自民大敗に関しては「重大な責任を痛感しながらも比較第一党としての責任を果たしていかねばならない」と語った。

　衆参両院で与党が過半数割れしたことを受け、首相は野党と丁寧に合意形成を図る考えを表明。「公明党以外の他党とも真摯（しんし）な議論を通じて、この国難を打破できる新たな政治の在り方について一致点を見いだしたい」と述べた。

　参院選の主要な争点となった物価高対策については「選挙戦での議論を踏まえ、財政に対する責任も考えながら党派を超えた協議を呼び掛け、結論を得たい」と述べ、与野党協議の場を設ける考えを示した。野党が訴えた消費税減税に関しては「事実の認識を共有するところから話を始めないと議論は収れんしない」と述べ、事実認識を共有する与野党の枠組みの必要性に言及した。