残暑は10月まで続く 今年の秋はひとたび雨が降ると、大雨のリスクも

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2025年08月17日 15:56  日本気象協会

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日本気象協会

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少なくともこの先1週間程度は、九州から関東を中心に猛烈な暑さが続くでしょう。その後、10月にかけても全国的に高温傾向です。9月から10月は、例年では秋雨の時期です。今年は、秋雨前線が明瞭に出現することは少ないかもしれませんが、ひとたび雨が降ると、大雨になるような危険な降り方になる可能性もあります。

残暑は10月まで続く

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今日17日、午後3時までの最高気温は、東京都心で34.8℃、大阪で35.1℃、福岡で34.2℃など、平年より高くなりました。

少なくともこの先1週間程度は、九州から関東を中心に猛烈な暑さが続くでしょう。その後、10月にかけても全国的に高温傾向です。

朝晩に少しずつ秋の気配が感じられる頃になっても、日中はエアコンの使用など、熱中症対策が必要な日は、まだまだ続きそうです。

残暑が長引く原因の一つは、チベット高気圧の後退が遅いことです。
チベット高気圧とは、春から夏にかけて、中国大陸のチベット付近の上空約12000mに現れる高気圧で、東へ張り出すことで、日本の猛暑の原因にもなります。
通常は、チベット高気圧は盛夏を過ぎると張り出しを弱め、偏西風が日本付近を流れるようになります。
上の図は、10月の上空12000m付近の高度の予想です。チベット付近は赤色で、日本付近にもオレンジ色のエリアが広がっており、チベット高気圧の張り出しが平年より強いことを示しています。
このため、10月にかけても、偏西風は日本の北を流れ、日本列島は暖かい空気に覆われやすいでしょう。

今年の秋はひとたび雨が降ると、大雨のリスクも

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例年では、9月から10月は秋雨の時期です。
今年は、秋雨前線が明瞭に出現することは少ないかもしれません。かといって、雨の量が少ないということではありません。
太平洋高気圧の縁を回って、例年以上に日本付近に暖かく湿った空気が流れ込みやすいでしょう。暖かく湿った空気は、雨雲のもとです。前線が停滞するなど、雨が降るきっかけがあると、雨の量は多くなる可能性があります。
上の図は、10月の降水量の予想です。日本付近は青色で、平年より降水量が多いことを示しています。雨はひとたび降れば、比較的短い時間で、ひと月分、またはひと月分を超えるような危険な降り方になることがあるかもしれません。

今年の秋は、秋晴れの日が例年同様にある一方で、大雨のリスクも潜んでいます。
日頃から、側溝の掃除をして、家の周りの水はけをよくしておくなど、大雨への対策をしておくとよいでしょう。

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