神奈川県警本部=横浜市中区 川崎市で岡崎彩咲陽さんの遺体が見つかった事件を巡り、不適切な対応や不十分な捜査があったとして、警察当局は4日、神奈川県警本部長を厳重注意、川崎臨港署長を戒告とするなど、計42人を処分し、退職した1人を処分相当とした。
当局によると、監督すべき立場にありながら必要な指揮を欠き、不十分・不適切な対応を招いたとして、和田薫県警本部長が警察庁長官による口頭厳重注意を受けた。
懲戒処分を受けたのは、直接対応に当たった同署の5人で、積極的な情報確認や捜査指揮を怠ったなどとして署長や副署長ら4人を戒告。実務の責任者で主導的立場だった当時の生活安全課長は最も重い減給(100分の10)1カ月とした。
捜査1課などの主体的関与を指示しなかったキャリアの刑事部長(当時)と、岡崎さんの家族の苦情処理で不手際があった広報県民課長(同)も厳重注意。通報対応や行方不明後の捜査など、事案や関与に応じて県警本部の17人(退職者を含む)と同署員18人が本部長注意や訓戒などとされた。

神奈川県警川崎臨港署=川崎市