「甘じょっぱい」に注意=塩分感覚鈍化、摂取増の恐れ―腎臓病患者に顕著・京都府立医大

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2025年09月20日 15:01  時事通信社

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塩がトッピングされたキャラメル菓子(資料)
 「甘じょっぱい食事に注意」―。塩味に甘みを加えると、高濃度の塩分を避ける感覚が鈍化して摂取量が増える可能性があると、京都府立医科大とハウス食品グループ本社の研究グループが20日までに発表した。特に慢性腎臓病(CKD)の患者には傾向が顕著に見られ、甘みの影響も考慮した減塩が必要という。論文は7月、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。

 哺乳類は低濃度の塩分を好む一方、高濃度の塩分は忌避する反応を示すことが報告されている。研究グループは、健常者とCKD患者を対象に、食塩水だけを染み込ませたろ紙と、食塩水と濃度80%の砂糖水を染み込ませたろ紙を、それぞれ口の中に3秒間入れ、味の感じ方を調べた。

 食塩水の濃度を変えて調べると、健常者は32%が海水(3%程度)より少し高い濃度(5%)の食塩水で忌避反応を示したが、砂糖水を加えると17%に低下。濃度10%の食塩水では45%が忌避反応を示したが、砂糖水を加えると25%に下がった。

 もともと塩味の感覚が鈍いCKD患者は、濃度10%の食塩水に忌避反応を示したのは15%にとどまったが、砂糖水を加えるとさらに3%まで低下した。しょうゆ(濃度15%)を超える濃度20%の食塩水では、忌避反応を示した人が21%だったが、砂糖水が入ると8%に減った。

 京都府立医科大大学院の草場哲郎助教(腎臓内科学)は「甘じょっぱい食事は無意識に塩分を過剰摂取してしまう可能性があり、注意が必要だ。甘みを控えることで塩味への感覚を高め、減塩につなげることができる」と話している。 

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  • 思いつくのは、お煎餅のぽ〇ぽ〇焼き、ハッピー〇ーンとか。無限に食べられそうで怖い・・・。
    • イイネ!12
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