「9月の天候まとめ」厳しすぎた残暑 各地で豪雨や竜巻被害も 10月はどうなる?

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2025年10月03日 14:00  日本気象協会

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日本気象協会

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9月になっても猛暑日が続出し、残暑が厳しすぎた1か月。豪雨被害も多発し、家屋の浸水や川の氾濫などが発生しました。また、竜巻被害も目立ちました。さて、10月はどうなるのでしょうか。

全国的に高温 9月中旬まで猛暑日続出

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10月1日に気象庁が発表した「2025年9月の天候」によると、9月は日本付近では偏西風が平年より北に偏って流れたため、全国的に暖かい空気に覆われやすく、低気圧や前線に向かって暖かい空気が流れ込んだ時期もありました。このため、月平均気温は全国的にかなり高くなり、沖縄・奄美では、月平均気温平年差が+1.6℃と、1946年の統計開始以降、9月として1位の高温となりました。

また、全国的に猛暑日(最高気温35度以上)が目立ちました。
東京都心では猛暑日が今年29日。また9月は4日あり、年間、月間ともに過去最多を更新しました。
大分県日田市は猛暑日が62日で、国内歴代最多タイ(2024年の福岡県太宰府市の62日に並ぶ)となりました。
群馬県前橋市では、18日に1897年の統計開始以来、最も遅い猛暑日となりました。

北日本と東日本日本海側で多雨 平年より少雨の所も線状降水帯が発生し豪雨被害も

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「降水量平年比分布」をみると、月降水量は、北日本と東日本日本海側では多くなりましたが、移動性高気圧に覆われやすかった東日本太平洋側では少なくなりました。

ただ、9月上旬前半は台風第15号の影響で、西・東日本太平洋側は大雨となり、宮崎県、静岡県、神奈川県では線状降水帯が発生しました。
上旬後半から中旬はじめにかけては、秋雨前線が活発化し、九州北部を中心に記録的な大雨(長崎県と熊本県で線状降水帯発生)。11日には首都圏で猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が東京都や神奈川県に発表され、川が氾濫した所がありました。

台風多数発生 5日には台風15号が高知・和歌山に上陸

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9月は台風シーズン。台風の発生数は平年では年間で25.1個、9月は平年で5.0個発生します。今年は、9月に6個の台風が発生(18日は一日で3個も発生)し、平年を上回りました。
そのうち、台風15号は、9月4日に発生し、翌5日午前1時頃には高知県宿毛市付近に上陸、午前9時頃には和歌山県北部に再上陸しました。

台風15号の接近に伴い、静岡県や茨城県では竜巻が発生。特に、静岡県牧之原市静波(しずなみ)から榛原郡吉田町大幡(おおはた)にかけて発生した竜巻の強さは、約 75m/s と推定され、日本版改良藤田スケールで JEF3 に該当します。

【最新の1か月予報】10月末まで西・東日本は高温 北日本は急ピッチで冬へ前進

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昨日2日、気象庁はこの先の1か月予報を発表しました。
10月末まで西・東日本は高温傾向が続き、まだ30℃以上の真夏日になる予想も出ていて、長引く異例の残暑に注意が必要です。

一方、北海道では9日頃から「10年に一度」レベルの低温が予想され、急に寒気の影響を受けやすくなる見込みです。
北海道は、札幌など5日頃まで連日25℃以上の夏日の予想ですが、来週は急に15℃を下回る寒さとなりそうです。気温の変動がかなり激しくなりますので、気温差で体調を崩しやすい方は特に体を冷やさないように対策を心がけましょう。

北から季節が急ピッチで進みますので、暑さの続く所も徐々に衣替えを進めておくと良さそうです。

このニュースに関するつぶやき

  • 関西なんかは猛暑日が100日超え。ほぼ1年の三分の一が夏ですよ。後数年で、日本の四季は崩壊するかも。
    • イイネ!1
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