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堺市西区の認定こども園「くみの木こども園つくの」に勤めていた元園長の男性(44)が、正当な理由なく降格されて人格権を侵害されたとして、14日、運営する社会福祉法人「ラポール会」(大阪狭山市)と理事長を相手取り、200万円の損害賠償を求めて大阪地裁堺支部に提訴した。同園を巡っては今年3月にかけ、保育教諭15人が退職しているという。
訴状などによると、男性は2024年10月、同僚3人と一緒に保育環境の改善を要望して理事長と面談した際に怒鳴られ、「職員が辞めるのは園長のせいでは」と言われたという。同年11月、「管理能力が不足している」と主幹保育教諭に降格になり、今年1月に退職した。男性の降格や園の運営を巡り、保育教諭21人のうち15人が24年12月〜25年3月に退職し、0〜6歳の園児30人以上が転園した。
男性は提訴後に記者会見し「子供たちが転園を余儀なくされ、心が張り裂ける思いだった。子供たちが安全に過ごし、保育士が安心して働ける社会になってほしい」と話した。
同法人は取材に対し、「訴状が届いていないのでコメントできない」と答えた。
堺市では24年、別の認定こども園でも保育教諭10人以上が退職する事案が起きている。【中村宰和】
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