高市首相、上限超の献金で反論＝「寄付自体は不適切でない」―参院

　参院は３日午前の本会議で、高市早苗首相と全閣僚が出席して２０２４年度決算の概要報告と質疑を行った。首相は、自身が代表を務める自民党支部が２４年に政治資金規正法の上限を超える寄付を企業から受けていた問題について、「政党支部は議員個人と異なる主体で、企業・団体から寄付を受けること自体が不適切だとは考えていない」と反論した。

　首相は先の党首討論で企業・団体献金規制に関する野党の質問に対し「そんなことより（衆院）定数削減を」と発言したことについて問われ、「（討論の）残り時間がなくなる寸前で、急いで話題を転換する際に申し上げた」と釈明。「優先度合いを示す趣旨ではない」と述べ、政治改革を軽視したとの見方を否定した。立憲民主党の吉田忠智氏への答弁。

　吉田氏は林芳正総務相の陣営が昨年の衆院選で選挙運動員を買収した疑惑を週刊文春が報じたことを巡っても追及。林氏は「事務所で確認作業を進めている。結果がまとまり次第、説明する」と述べるにとどめた。

　首相は所得税の課税最低ライン「年収の壁」の見直しを巡り、基礎控除と給与所得控除を組み合わせた引き上げに意欲を示した。「どのような所得層を対象にするかも考えつつ、基礎控除と組み合わせて共に知恵を絞りたい」と述べた。国民民主党の竹詰仁氏への答弁。

　公明党の竹内真二氏は非核三原則の堅持を求めた。首相は過去の国会決議について「重く受け止めている」と強調。「政府としては政策上の方針として堅持している」と説明した。被爆者と面会する意向も明らかにした。