玄関先に目が開いたばかりの子猫 置き去りにしたのは誰 優しさのリレーが小さな命を救った 「ずっとのお家を必ず見つけるからね」

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2024年06月15日 17:40  まいどなニュース

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まいどなニュース

まだ目が開いたばかりのところで保護された子猫

2024年春先、静岡県内のとある地域で、高齢者夫婦の民家の玄関先に目があいた生まれたばかりの子猫が置き去りにされました。

【写真】子猫は人間を警戒する素振りを見せませんでした

周囲を探しても親猫やきょうだい猫の姿はありません。どこか別の場所で生まれ、自力でこの民家にたどり着いたとも考えにくく謎は深まるばかりでした。

心ある人たちの「命のバトン」は最終的に保護団体へ

高齢者夫婦は近くの動物病院に相談。その後、動物病院から地元の保護団体・アニマルフォスターペアレンツ(以下、アニマルフォスター)に保護を依頼。スタッフは迷わず保護することにし、急いで子猫を引き取りに向かいました。

アニマルフォスターではこれまでに多くの行き場を失った犬猫の命を救ってきました。子猫の様子を見てスタッフは確信しました。「これは飼い猫が子猫を産んで、その扱いや世話に困ってここに棄てたのだろう」と。

子猫は生まれて間もなくして人間と触れ合った記憶がある様子で、高齢者夫婦にもスタッフにも動じることなく、「私の家族ですよね」と真っ直ぐの瞳でこちらを見つめます。生まれたばかりの子猫であっても外猫の場合は、こんなふうに心を開くケースは少ないといいます。この子猫の中に棄てた人間と触れ合った記憶が残っているから、人間への警戒心がないのだろうと思われました。

「小さな命」を幸せなものに繋げたい

どんな事情があるにせよ、人間の身勝手で尊い命を粗末に扱い、見知らぬ民家に起きざりにすることは許される行為ではありません。

スタッフは強い憤りを覚えましたが、悪行を恨むことばかりが子猫の幸せに繋がるわけでもありません。頭を切り替えて、せっかく救われたこの「小さな命」を幸せなものにつなげられるよう世話をし、最終的には「ずっとのお家」に結んであげようと心に誓いました。

多くの心ある人たちの連携が「小さな命」を救った

その後、スタッフの献身的な世話はもちろん、この子猫のことを知った多くの人たちからの支援を受け、子猫はスクスク成長。自力でエサを食べるようになり、さらにはトイレシートも覚えてくれました。

高齢者夫婦、動物病院、保護団体、そして支援者。多くの心ある人たちの連携が、この「小さな命」を救いました。

子猫が成長したあかつきには、安心して過ごせる「ずっとのお家」を見つけて幸せな猫生を歩んでほしいと思いました。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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