夏休みの観光地、解除に安堵=避難所の暑さ対策に課題も―太平洋沿岸などの津波注意報

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2025年07月31日 21:01  時事通信社

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時事通信社

津波注意報解除後も客足が少ない由比ガ浜海水浴場=31日午後、神奈川県鎌倉市
 太平洋側沿岸などに出された津波注意報は31日午後、すべて解除され、夏休み真っただ中の観光地からは安堵(あんど)の声が聞かれた。学校の体育館などに避難していた住民も自宅へ戻ったが、夏場の避難所の暑さ対策に課題も浮かんだ。

 北海道根室市の「ホテルねむろ海陽亭」ではロシア・カムチャツカ半島付近での大地震後、約30件の予約がキャンセルになった。30代の男性従業員は「痛手だったが、津波の影響で交通手段がなくなり、急きょ宿泊する客を受け入れることができた」と振り返った。

 神奈川県鎌倉市の由比ガ浜海水浴場にある飲食店の女性スタッフ(39)は「毎年の訓練により素早い行動が取れた。大丈夫だろうと思わず、すぐに逃げることが大事だ」と話した。海水浴場は夏休み中にもかかわらず、31日は普段の4分の1ほどのにぎわいといい、「徐々に活気を取り戻して」と願った。

 静岡県熱海市のホテルでは、30日は満室状態だったが津波の影響で約半数の部屋がキャンセルに。従業員のペーワン・アディタリさん(30)は「夏休みは予約が増える時期。津波注意報が解除されて良かった」と安堵した様子だった。

 避難所からは、暑さ対策への不満の声も。岩手県大槌町では避難所17カ所のうち小中学校など10カ所の体育館には冷房設備がない。30代女性が熱中症の疑いで避難所から救急搬送される事態も起きた。

 町は扇風機を設置するなどしていたが、多くの避難者から対策を求められたという。町の担当者は「冷房設備をすぐ取り付けるのも予算の関係で難しい」と嘆いた。

 千葉県銚子市が避難所として開放した小中学校8カ所のうち、体育館に冷房設備がある学校はなかった。多くの避難者は図書館や教室といった冷房設備がある部屋に滞在。市の担当者は「冷房の設置については、学校からの要望に応じ、教育委員会などと協議を進めたい」と話した。 

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  • 台風も関東を逸れてくれたようで何よりでした。
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