草間彌生さん 前衛芸術家 Photo by Yusuke Miyazaki(C)YAYOI KUSAMA 水玉などのモチーフを反復、増殖させた絵画やカボチャの彫刻作品などで世界的に評価された前衛芸術家で、文化勲章受章者の草間彌生(くさま・やよい)さんが14日、多臓器不全のため東京都内の病院で死去した。97歳だった。
1929年、長野県松本市生まれ。10歳の頃から水玉と網模様をモチーフに絵を描き始め、水彩、パステル、油彩などで幻想的な作品を作った。
57年に渡米し、59年にニューヨークの個展で黒地に白い網目を描いた「無限の網」が絶賛された。その後「ソフトスカルプチャー(柔らかい彫刻)」と呼ぶ立体作品などを発表。60年代後半には「ハプニング」と称して公共の場でボディーペイントを披露する過激なイベントを展開し、若者らに支持された。自身で創作活動を記録した67年の映画「草間の自己消滅」も欧米の映画祭で賞を取るなど話題になった。
73年から活動の拠点を日本に移して小説や詩も発表した。83年に小説「クリストファー男娼窟」で野性時代新人文学賞を受賞。93年にベネチア・ビエンナーレに参加し、94年以降、ベネッセ・アートサイト直島などで野外彫刻を次々と手掛けた。
絵画「わが永遠の魂」シリーズ、パブリックアート「南瓜(かぼちゃ)」などの創作を精力的に続け、2021年に絵画「毎日愛について祈っている」シリーズの制作を始めた。
06年旭日小綬章受章、09年に文化功労者に選ばれ、16年に文化勲章を受章した。