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この春に学校を卒業し新社会人になると、最初にビジネスマナーを勉強します。その中でも「敬語」は、日々のコミュニケーションに不可欠です。相手と自分のポジションを明確に表せるよう、正しく覚えて使いましょう。
敬語には、丁寧語、尊敬語、謙譲語の3種類あります。丁寧語は、語尾に「です」「ます」を付ける言い方です。尊敬語と謙譲語の区別は、誰の行為を表すかを考えるとわかりやすいでしょう。相手(取引先など)の行為を表す際は尊敬語、自分(身内を含めて)の行為を表す際は謙譲語を使います。
※例「見る」
■(相手が)見る→尊敬語→ご覧になる
■(自分が)見る→謙譲語→拝見する
では、次の場面では、AとBどちらが正しいでしょうか?
■上司が呼んでいます。何と答えますか?
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A.「はい、参ります」 B.「はい、行きます」
正解はA。自分が「行く」のですから、謙譲語の「参る」が正解です。この場面では、Bの丁寧語では不十分です。
■上司から、お客様への伝言を頼まれました。お客様に何とお伝えしますか?
A.「〜と、おっしゃっています」 B.「〜と、申しています」
正解はB。この場合、上司であっても対外的には自分側の身内にあたりますので、「言う」の謙譲語「申す」を使います。
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■上司が資料を見たかどうかを確認したい時、何と聞きますか?
A.「この資料ですが、ご覧になりましたか?」 B.「この資料ですが、拝見されましたか?」
正解はA。上司の行動を表すので、尊敬語を使います。「拝見する」は、自分に使う謙譲語。謙譲語に「〜れる」を付けて、尊敬語のように使うのは間違いです。同様に「伺われました」「申されました」「参られました」なども、間違いです。
■上司からの指示に「わかった」と伝えたい時、何と答えますか?
A.「承知しました」 B.「了解しました」
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正解はA。ビジネスシーンでは、「了解」は使いません。「承知しました」または「承りました」「かしこまりました」が正しい言い方です。
ビジネスコミュニケーションにおいて、敬語は要となるビジネススキルのひとつです。正しい敬語を使える人は、周囲から信頼され評価されます。
とはいえ、頭では理解しても実際に使うとなると難しいのも事実。「習うより慣れろ」という言葉通り、積極的に使って慣れることが敬語をマスターする近道です。間違いも寛容に受け止めてもらえる新社会人の間に、どんどん使って学んでください。
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