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いつまでも親のスネをかじる大人を見ると、「自分の子どもは将来ああなってほしくない」と思いませんか? やっぱり、少しずつ自立していってほしいものですよね。
そのためには、親の態度も非常に重要です。そこで今回、幼児教育の専門家で『エンピツらんど』創業者でもある立石美津子が、自立の妨げになりやすい親の過干渉をお伝えします。
■1:おもちゃの取り合いを注意する
公園の砂場で、よその子とおもちゃの取り合いをしている我が子。
つい「しつけのなっていない親と思われたくない」「ママ友との関係をよくしたい」と思い、「お友達のおもちゃを取ってはだめよ!」「貸してあげなさい!いじわるする子は悪い子よ!」と言ってしまいがちですよね。
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でも、子ども同士がおもちゃを取り合ったとき慌てて親が仲裁に入る必要はありません。おもちゃの取り合いは、社会性を育てる絶好のチャンスだからです。放っておく方がいいです。
子どもなりに「じゃあ、あと2回遊んだら貸してあげる」など交渉事までできるようになるかもしれません。大きく成長する絶好の機会です。
■2:兄弟喧嘩を見たらすぐに止める
弟が泣いていたとき、現場も見ていないのに「泣いている方が被害者」と決めつけて、「なんで弟を泣かすの! お兄ちゃんでしょ。と両者の意見を聞く前に言ってしまいがちですよね。
しかし、最初に手を出したのは弟かもしれません。それなのに上の子を叱ると、不満を抱かせてしまいます。事実関係を確認してからにしましょう。
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また、「謝りなさい」と機械的に指示をしてしまうと何でも謝れば済むと思ってしまいます。きちんと反省させ心からの言葉であってほしいですね。また、兄弟喧嘩も自立するチャンスです!
■3:忘れ物を急いで学校に届ける
子どもが学校に筆箱を忘れている。慌てて学校に届けたくなります。でもちょっと待ってください。一度、筆箱を忘れてノートに文字が書けない、という痛い思いをさせてはどうでしょうか。
すると、子どもなりに「先生、筆箱を忘れてしまったので今日1日鉛筆を貸してください」と言えるようになります。
■4:子どもを叱りながら片付ける
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子どもがなかなか片づけをしない時、「早く片付けなさい」と叱りながら、時刻が迫ってきてしまったからと最終的に親がやってしまうことがあります。
でも、次第に「自分でやらなければ、母親が手を貸してくれる」と学習してしまいやらなくなってしまいます。
■5:何でも先回りしてやってあげる
4歳になったら、幼稚園バッグの中身を揃えることは自分でやらせましょう。幼稚園からのお便りは自分で出させ、明日の準備は自分でさせましょう。
また、のどが渇いただろうと子どもが何も言わないのに水を出したり、雨の日に自分で履かせないで親が長靴を履かせたりといったような気が利きすぎるお母さんの場合、かえって子どもが何もできなくなってしまいます。
困らないようと何でも親が先回りしてやってしまうと、子どもは自分で考えない指示待ち人間になってしまいます。
「かわいい子には旅させよ」といったことわざがありますよね。このことわざをモットーにするのが一番です。
とはいえ、実際に旅はさせられませんが、「危険を回避してやろう」と先回りしないことが、子どもにとって自立への旅となります。是非、トライしてみてくださいね!
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・1961年大阪市生まれ。聖心女子大学在学中、幼稚園教諭・小学校教諭免許を取得、佛教大学にて特別支援学校教諭許取得後、障害児教育に携わる。32歳で株式会社パワーキッズ(教室名:エンピツらんど)を起業。
現在、教室に3歳〜小学校3年生まで7,500名の生徒が通う。講演家・作家・自閉症児の子どもを持つ1児の母。
著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』&『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』(中経出版)、『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』(あさ出版)がある。
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