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“モンスターペアレンツ”という言葉が市民権を得た昨今、教育機関はサービス業のようになったような気がしています。先生は親に気を遣い、親は先生にクレームをつける……。
筆者は学校の先生から、「お子さんを叱って泣かせてしまいました、申し訳ありません」という電話を受けたことがあります。
果たしてこの現実は、子どものためになっているのでしょうか?
子育てアドバイザーの筆者は考えの浅いクレームは、保育園や幼稚園と先生をどんどん追い込むことになると思っています。そしてそれは子どもにも悪影響をもたらすと思います。その理由を筆者の経験を元にお伝えします。
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●子どもの事件は、人間同士の関わりを学んでいる
たとえば何か事が起こるときは、必ず他者との関わりがありますね。
子どもが一人で静かにしているところには、何も起こりません。
怪我をしたときは必ず何かの活動や遊びの最中です。誰かが泣いたりするときも、そのいきさつには複数人の子どもが関わっているでしょう。
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そのような何か“コト”が起きたときに、親が安易に「自分の子どもを見ていたのか」「このようなことがどうして起こったのか」と学校側に問いただすことで、学校は何らかの対応を迫られます。
そうして学校は次からは、“大きなコトが起こらないようにする”という方向へ努力することになります。
●コトが起こらないようにする=関わりを避ける、薄くする?
“コトが起こらないようにする”ためには、極力子ども達のかかわりを断つことが近道です。
人と関わり始めたばかりの子ども達に、“ケンカは悪いこと”、“いじめちゃいけない”という理解の出来ない善悪をもって、“仲良く遊ぶ”というムリを強いることになります。
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小さい子であればあるほど、子ども同士が関わりたい気持ちが強いほど、ぶつかる頻度も多くなります。様々な感情を経験することで、他者と自分の違いに気付きます。
ですから、ケンカは子どもにとって社会勉強だと筆者は思います。
安易なクレームによって、子どもの経験を奪わないようにしたいですね。
とはいえ、子どもの様子を知りたいときもあるでしょう。
そんなときは、“自分の子どもは、みんなで成長する集団の一員である”ということを意識するようにするとよいのではないでしょうか?
その気持ちが先生に伝われば、子ども達の経験を大切にする対応を心がけてくれると思います。
ちなみに筆者は、担任の先生から上記の電話連絡を受けたときに、こう言いました。
「先生、子どものなにか行動だとかをよくないと思ったら、遠慮なく怒ってください。先生にお任せします。でも、何か困ったときは教えてください。私も、困ったときは相談させて下さい。子どもを育む、別々の立場として協力できたら、とても心強いです」
これは私の本音です。
様々な立場の大人が子どもを育む世の中になればいいな、と思っています。
【画像】 ※ Paranamir、 ChiccoDodiFC / Shutterstock
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