東出昌大「ガッキーだったらな」 『コンフィデンスマンJP』と『リーガルハイ』コラボが実現

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2018年05月22日 08:12  リアルサウンド

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 5月21日に放送された『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)第7話、「家族編」。ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)たち信用詐欺師の3人が、経済ヤクザ・与論要造(竜雷太)を騙すために闘いを挑むなか、ボクちゃんの口から名言が飛び出したことで、ネット上は騒然となった。


参考:長澤まさみ主演『コンフィデンスマンJP』の大いなる狙い プロデューサー「世界的に通用するものが必要」


 リチャードの知り合いの女性・矢島理花(佐津川愛美)は、刑務所に服役することになった。それを聞いたダー子とボクちゃんは、理花が出所するまで家財道具を預かることにするのだが、そこでダー子はとある手紙を発見する。それは鎌倉に住む資産家である与論が、10億円の資産を子供の中の誰かに譲ると記したものであった。しかし理花は与論が愛人に産ませた子供で、辛い幼少期を過ごしたことから、その遺産には興味がない。こうしてダー子は遺産を得るべく、真面目なボクちゃんをも巻き込んで与論をターゲットとする。


 そんな今回は、いつにも増してゲスト俳優が超豪華だ。『西郷どん』(NHK)で調所広郷役を好演中の大ベテランの竜に、『ラブリラン』(読売テレビ・日本テレビ系)のレギュラー出演で魅せる佐津川、そして、ゲスト出演すれば何かしらやらかす岡田義徳、話題の映画『娼年』で大胆さと繊細さを巧みに演じ上げた桜井ユキ、さらには、中尾明慶に前田敦子までも登場。このメンツだけでも作品が1本作れそうなものである。当然ながら演者陣によるかけ合いは絶妙で、見応え十分な約60分間であった。


 しかし豪華なのはキャストだけではない。今回の“騙し合い”の脚本の妙には何度も唸らされた。ダー子は、与論一家と疎遠になっていた理花に扮し潜入に成功する。だが、長男・祐弥(岡田)と長女・弥栄(桜井)は疑いの目を止めることはない。2人はなんとかして、ダー子扮する理花が偽物であることを暴こうとDNA鑑定まで試みる。しかし、その実この祐弥&弥栄もまた偽物だった。


 彼らの正体は、お年寄り狙いの詐欺師・巣鴨キンタ&ギンコ。ダー子もニセ兄妹も、両者とも相手が偽物だと気がつきつつ、いかにして与論に取り入ろうかと苦心する。「花嫁姿が見たい」と彼が言えば、渋面をつくるボクちゃんを強引に引張って挙式を敢行。あの『リーガルハイ』シリーズ(フジテレビ系、2012-2014)の脚本家である古沢良太が本作の脚本も手がけているが、まさかのそのネタをブッ込むサービスも。与論の前で、「早く孫の顔を見せてあげましょうね」と口にするダー子を尻目に、なんとボクちゃんは「ガッキーだったらな」とつぶやく。これは、『リーガルハイ』にて、堺雅人演じる古美門研介が、新垣結衣演じる黛真知子を尻目に「長澤まさみだったらな」とつぶやいたものものへのアンサー(?)として、反響も大きかったようだ。


 しかしこの偽物一家は、闘病中である与論の様態が急変することで思わぬ結束力を見せる。すると、そんなところへ、本物だと名乗る兄・祐弥(中尾)と姉・弥栄(前田)が登場。10億円の資産は父の虚言であると言い放ち、あえなく、金目当てのダー子とニセ兄妹は与論家からの撤退を余儀なくされる。


 ところが“本物”として現れた兄妹もまた偽物で、ダー子が仕込んだものであった。そんなことも知らぬボクちゃんは、与論の最期を看取る。これもダー子がボクちゃんの誠実な性格と、そこから予想される行動を見越してのこと。


 しかし、今回は、その後もダー子の思い通りにはいかなかった。10億円の遺産を見事受け継いだボクちゃんは、全てを知った上で、与論の元に一度は集まったダー子とニセ兄妹たちに分配。亡くなった与論のお棺には、彼の元を去っていったかつての家族ではなく、つかの間の時を過ごした、この偽物たちとの写真がある。「本物って何なんだ」と、少しジーンとくる回であった。


(折田侑駿)


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  • 長澤まさみさんの方が家庭的なような気がするけど。 会社から帰宅してどっちの笑顔が良いか想像してみて下さい。
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