乃木坂46×ラジオはなぜ人気? 齋藤飛鳥、新内眞衣、梅澤美波ら個性が見える番組の特徴

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2019年06月23日 13:21  リアルサウンド

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『Sing Out!』(Type-A)

 乃木坂46は、現在あらゆるメディアを席巻していると言っても過言ではない。テレビ、雑誌、広告、ウェブ……と見ない日はないが、その中の一つにラジオがある。


参考:乃木坂46、なぜ2期生メンバーに今注目するべきなのか 最多選抜入りなどに感じる変化の兆し


 今年4月、新内眞衣のパーソナリティ番組『乃木坂46・新内眞衣のオールナイトニッポン0(ZERO)』(ニッポン放送)が、『乃木坂46のオールナイトニッポン』として第2部から第1部に昇格した。新内を筆頭に、多くのメンバーがパーソナリティ、アシスタントを担当しており、放送局、番組のカラーもバラバラなのが特徴的。昨日発売の『BRODY』8月号では、「乃木坂46×ラジオ」と題した特集が組まれ、今、乃木坂46のメンバーが出演するラジオ番組に注目が向いている状態だ。


■新内眞衣『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)


 50年以上の歴史を持つ『オールナイトニッポン』のパーソナリティを務めることは名誉なことだ。菅田将暉、星野源、岡村隆史(ナインティナイン)、三四郎、オードリーという錚々たる顔ぶれの中に、新内は乃木坂46の代表として名を連ねている。3年前にスタートした『0(ZERO)』時代から変わらないのが、自虐たっぷりの飾らないトークだ。


 「自称端くれの私」「2推しの女」と自身を貶めながら、観光大使も務める地元・埼玉県への愛あるイジリも見せる新内。乃木坂46最年長の27歳ということで、世代トークは大好物。『あいのり』(フジテレビ系/1999年〜2009年)を始め、特に2000年代のドラマについては、秋元真夏と鑑賞したこともある『プライド』(フジテレビ系/2004年)、『オレンジデイズ』(TBS系/2004年)など、何度も愛を爆発させている。最近は、若者言葉「KP(乾杯)」にハマりつつ、裏番組『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)の結婚人気を気にしている様子だ。


■齋藤飛鳥『POP OF THE WORLD』(J-WAVE)


 齋藤飛鳥は、2016年4月よりハリー杉山と共に『POP OF THE WORLD』(J-WAVE)のコーナー「HARRY’S ENGLISH CLASS」のナビゲーターを務めている。当時、17歳だった齋藤はJ-WAVEのナビゲーターとして史上最年少を記録。同時期に新内が『0(ZERO)』をスタートさせており、この年の6月に15thシングル曲「裸足でSummer」で初センターを飾ることとなる。ナビゲーターへの抜擢は、グループのエースとしてひた走っていく前兆であり、一つの足がかりだったとも言える。


 「HARRY’S ENGLISH CLASS」は楽しみながら日常会話ができる程度の英語を学んでいくコーナー。オープニングトークで早口言葉に苦戦したり、レッスンでは好きな寿司ネタのタコの食感を聞かれ「プニプニ」(正しくはスクイシー)と答えたりと、あどけない齋藤の姿が垣間見えるのが一つの魅力でもある。『another sky-アナザースカイ-』(日本テレビ系)ではイギリス・ロンドンに訪れ、サッポロ一番公式YouTubeチャンネルで公開中の「あすさんぽ」では4期生から「海外ばかり行っていて日本に目が全く向いていないご様子」とイジられるなど、海外志向が強いのも「HARRY’S ENGLISH CLASS」の与えた影響だろう。


■『乃木坂46の「の」』(文化放送)


 『乃木坂46の「の」』(以降『乃木のの』)は、2013年4月よりスタートしたグループ初の冠ラジオ番組。週代わりで2、3名のメンバーが出演する、今年6年目、放送300回を迎えた長寿番組だ。『乃木のの』には、番組オリジナルの企画があるが中でも一番の人気を誇るのが、勝手に選抜シリーズ。汗かき選抜、ぷく顏選抜、好きな声選抜、お姫様選抜、妹選抜、いじられキャラ選抜に続く第7弾「寝顔選抜」が先日の放送で発表され、見事センターには与田祐希が輝いた。


 また代々MCが継承されているのも『乃木のの』の特徴。樋口日奈から受け継がれ現在MCを務めているのが梅澤美波だ。3期生としては歴代初のMC。梅澤は3期生のまとめ役として同期だけでなく先輩からも定評のあるメンバーであり、番組でも自然なトーク回しを見せている。特に印象的だったのは、井上小百合と高山一実が出演した第322回。『乃木坂46版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」』の出演者同士ということもあり、まるで楽屋トークのような仲睦まじい関係性と先輩2人が梅澤に信頼を寄せているのが伝わって放送であった。


 ほかにも、今年4月にはグループ切ってのアニメ好きである佐々木琴子が、アニメについて熱く語る『乃木坂46佐々木琴子のトップギア』が『A&Gリクエストアワー 阿澄佳奈のキミまち!』(文化放送)内でスタートしており、昨年7月からは高山一実が『ザ・ヒットスタジオ(水)』(MBSラジオ)のレギュラーに。『らじらー!SUNDAY』(NHKラジオ第1)では、星野みなみと大園ももこが隔週でレギュラーを務め、松村沙友理は2016年より『イマドキッ』(MBSラジオ)に出演。オテンキ・のりの“小ボケ”の連続にツッコミを入れる堀未央奈の『レコメン!』(文化放送)、同じくパーソナリティのHappyだんばらにキツイコメントを返すのが恒例な斉藤優里出演の『Nutty Radio Show THE魂』(FM NACK5)。『金つぶ』(bayfm)山崎怜奈、『沈黙の金曜日』(エフエム富士)中田花奈の2名は、自身もラジオのヘビーリスナーという、よりファンと密接な距離にいる。


 ラジオの最大の魅力は、メンバーの素の表情が見える点だ。ラジオで“見える”という表現は少し変に思えるかもしれないが、スタジオにいる彼女たちを想像し姿を思い浮かべるというメディアだからこそ、見せられる等身大のやり取りがある。また、即時性の高いトークや新曲の解禁が出来るのもラジオの優れたポイント。先日、結婚を報告した山里亮太は、当日の『不毛な議論』でリスナーには肉声で説明したかったと明かしていたが、それに通ずる思いを感じさせるのが『THE魂』でグループからの卒業を発表した斉藤優里。前身番組から数えると6年もの間、パーソナリティを務めている番組だ。姿は見えなくとも、心の距離が一番近いラジオは、これからも乃木坂46にとって特別な場所で在り続ける。(渡辺彰浩)


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