『ニッポンノワール』第1話から謎が謎を呼ぶ展開 賀来賢人のハードボイルド演技も話題に

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2019年10月14日 12:11  リアルサウンド

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(c)日本テレビ

 賀来賢人が主演を務めるドラマ『ニッポンノワール ー刑事Yの反乱ー』(日本テレビ系)が、10月13日よりスタートした。


 本作は、1人の刑事が巨悪に反乱を起こす、予想を覆し続ける規格外のアンストッパブル・ミステリー。『今日から俺は!!』(日本テレビ系)からちょうど1年、賀来が演じるのは、警視庁の刑事・遊佐清春。第1話の冒頭、記憶喪失の遊佐が目覚めると、女性刑事・碓氷(広末涼子)の亡骸、手には拳銃……といったところから物語は始まる。


 『ニッポンノワール』の最大の焦点は、碓氷を殺したのは誰か? そして、遊佐をハメた黒幕は誰か? ということ。『3年A組ー今から皆さんは、人質ですー』『あなたの番です』に続く日本テレビ22時半のドラマ枠であることも拍車をかけ、SNS上ではすでに様々な考察が飛び交っている。


 第1話時点で、大きな手がかかりとなるのは、碓氷が事件を追っていたとされる「10億円強奪事件」。事件の3日後、強盗団の1人の身元を特定しアジトを突き止めたものの、すでに強盗団4名は仲間割れによる殺し合いで死亡。しかし、犯行グループにはもう1人仲間がおり、その人物が黒幕。


 ここからは、公安部・才門(井浦新)の推理だが、上層部がなぜか蓋をしたがるこの事件の真犯人は警察関係者であり、10億円を捜し当て別の場所に隠したという碓氷が金の在り処を聞き出され殺されたという説もある。そして、第1話のラストは、清春の部屋から10億円強奪事件に使用された拳銃・グロック17と東堂銀行襲撃計画案が。冒頭の清春が眠りから目覚める前のシーンでは、コインロッカー、カエル、新型インフル、特撮ヒーローといった、今後の物語に関わってきそうな伏線と一緒に大量の札束もインサートされており、この先これらの記憶が徐々に清春から紐解かれていくのだろう。


 また、SNS上で考察合戦と一緒に話題になっているのが、賀来のハードボイルドな演技だ。おふざけ一切なし、「警視庁のガン」「日本一の悪徳刑事」と称される冷酷非情なその役柄は『今日から俺は!!』で演じた三橋とのギャップを抱かせる。やがて仲間となる名越(工藤阿須加)との銃撃バトルは、第1話の最も見せ場となるアクションシーンだ(工藤も『なつぞら』(NHK総合)で演じていた信哉とのギャップが凄まじい)。新人時代に刑事のイロハを叩き込まれた才門とのいざこざや10億円事件の証拠を嗅ぎつけ突入を企てる本城(篠井英介)と、今後も過激なアクションシーンは存分に展開されていきそうだ。


 本作は『3年A組』の半年後の設定というのも、物語を語る上で欠かせないポイントとなっている。脚本は同じ武藤将吾が担当。本城を演じる篠井英介を始め、細田善彦、栄信がレギュラー出演となる。元・半グレ集団ベルムズの“リーダーK”喜志(栄信)が、清春に詰められ、「俺はベルムズから足を洗ったんだ!」と返すセリフ。また、宮城(細田善彦)に対して、南武(北村一輝)が「あぁ、魁皇高校立てこもり事件の」とつぶやく場面も。『3年A組』からの要素がどれだけ盛り込まれていくのかも、視聴者を大きく惹きつける点だ。


 さらに、碓氷の息子・克喜(田野井健)を清春が預かり、やがて相棒となっていくが父親が誰なのかというのも、いまだ明かされていない部分だ。第1話時点ということもあり、その多くが謎に包まれている。ただ一つ、『ニッポンノワール』が、従来の刑事ドラマの型を破る作品となるのは間違いないだろう。(渡辺彰浩)


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