江頭2:50が“最強YouTuber”になれる理由 「1回の伝説」積み重ねる適性を分析

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2020年02月04日 07:11  リアルサウンド

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動画サムネイルより

 お笑いタレントの江頭2:50が2月1日、YouTuberデビューを飾った。公式YouTubeチャンネルとなる「エガちゃんねる」の登録者数は、3日時点で早くも37万人超。「1年間でチャンネル登録100万人」を目指し、達成すれば盟友・草なぎ剛のゲスト出演、達成できなければ全身を脱毛……という“公約”が掲げられたが、草なぎはもうアップを始めた方がよさそうな勢いだ。


(参考:宮迫博之、人気YouTuberヒカルとのコラボは「テレビ復帰」遠回りに?


 昨今、人気タレントのYouTubeデビューが相次いでいるが、江頭ほどあらゆる意味で“YouTuber向き”の芸能人は少ないと思われる。


 まず、必ずしも視聴者が主体的に番組を選ぶわけではないテレビにおいては、「チャンネルを替えられないこと」が極めて重要になる。つまり、広告を投下するスポンサーも含め、万人に受け入れられる好感度がタレントを起用する際の指標のひとつ(もちろんすべてではない)であり、一定数拒否感を持つ人もいるだろう江頭の尖った芸はリスクを伴う。そのため、特に『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)が終了して以来、プライムタイムのテレビ番組で江頭を見かける機会は限定的だった。


 しかし、初めから演者や内容を承知の上で、視聴者が主体的に動画を選ぶことが多いYouTubeにおいては、インパクトのある江頭のビジュアルや尖ったイメージが、そのまま武器になる。YouTuberの人気や高所得が話題になった際に、「名前を聞いたこともない」という人が少なからずいるのは自然なこと。1億人に知られていなくても、100万人の視聴者がいれば立派なスターになれるのが、YouTuberだということだ。江頭が動画で語った「99人に嫌われても、1人が笑ってくれれば勝ちじゃねぇか!」という言葉は、“ナチュラル・ボーン・YouTuber”的名言に思える。


 また、そもそも江頭は、ネット上で高い好感度を持っている。芸人魂あふれる名言や、まことしやかに語られる男気のあるエピソードは広く知られており、その点でも、YouTubeでの活動は多くの人から支持されると考えられる。実際、昨年8月に人気YouTuber・フィッシャーズの動画にサプライズ出演した際にも、視聴者から大歓迎を受けていた。「見るからにヤバい人だが、プロ意識が高く、実は優しい」というポジティブなイメージは、若い視聴者にも共有されていることが、コメント欄から見て取れる。


 さらに、上述のフィッシャーズの動画でもわかるように、江頭はたとえ年齢が倍以上違う若者たちのアットホームな動画でも、決して手を抜かない。これも、芸能人がYouTuberとして成功するための重要なポイントだと言える。トップYouTuberには、活動はクリーンでもどこか狂気を感じるほどの“本気さ”がにじみ出ているクリエイターが多く、逆に一般知名度は抜群でも、腰掛けに見えてしまいYouTube上では多くの視聴者に恵まれていないタレントも大勢いる状況だ。その点、常に本気で手を抜くことを知らない江頭は、「限られた可処分時間を使い、わざわざ再生ボタンを押す価値があるか」というシビアな判断をする視聴者にも受け入れられるだろう。


 関連して思い出されるのは、「1クールのレギュラーよりも、1回の伝説」という、あまりにも有名な江頭の名言だ。テレビ番組は基本的に「流れていく」ものだが、YouTubeの動画は「ストックされる」もので、ロングテールで収益を生み出すこともある。江頭チームが狙う海外でのバズも含め、繰り返し視聴される「1回の伝説」を捉えた動画が積み重なれば、人気の面でも、収益の面でも強いチャンネルになるに違いない。


 規制強化も度々話題になるが、それでもまだテレビと比較して自由度の高いYouTube。その舞台で江頭がどんな伝説を残すのか、いまから楽しみだ。


(橋川良寛)


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  • そいや、まだチャンネル登録してなかったわ〜(((((((((((っ・ω・)っ
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