『あつまれ どうぶつの森』が世界的ヒット 新型コロナの影響もあり”最も売れた日本のゲーム”のひとつに?

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2020年04月01日 11:11  リアルサウンド

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『あつまれ どうぶつの森』

 任天堂のコミュニケーションゲーム『どうぶつの森シリーズ』の最新作『あつまれ どうぶつの森』(英題:『Animal Crossing: New Horizons』)が、世界的な快進撃を見せている。


(参考:『あつまれ どうぶつの森』海外の評価は? 「虫がリアル過ぎる」との声も


 3月20日の発売以降、「My Nintendo Storeダウンロードソフト人気ランキング」で、たちまち首位におどり出た(参考:https://store.nintendo.co.jp/dl-soft/ranking.html?page=1)。パッケージ版も発売3日間で188万本(国内)を売り上げ、Nintendo Switch向けソフトとしては歴代1位の初週販売本数を記録するなど、勢いが止まらない(参考:https://www.famitsu.com/news/202003/25195316.html)。


・新型コロナウイルスにより、大きく売り上げ伸ばす
 『The Verge』は「最も売れた日本のゲームの1つになるだろう。新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)が、影響している」と指摘(参考:https://www.theverge.com/2020/3/26/21195022/animal-crossing-switch-sales-japan-famitsu)。


 コンソールのNintendo SwitchやSwitch Liteも、日本で記録的な売れ行きを見せており、世界中で品薄状態になっている。購入者の中には『あつまれ どうぶつの森』をプレイしたい人々が、少なからずいることだろう。


・大失敗から掴んだ成功
 一方、『Gamespot』は「任天堂が最大の失敗を乗り越えて、どのように『どうぶつの森シリーズ』を生み出したか」という見出しで報じている(参考:https://www.gamespot.com/videos/how-animal-crossing-came-from-one-of-nintendos-big/2300-6452584/)。


 この型破りなゲームは、今となっては空前のヒットとなったが、2001年に始まった本シリーズ1作目『どうぶつの森』(Animal Forest)の起源は、ハードウェアの失敗にあると指摘。NINTENDO64用のゲームとして開発されたが、当初は周辺機器64DDを用いて、広大なフィールドで繰り広げられるロールプレイングゲームというコンセプトだったが、開発環境が激変し、コンセプトを変更せざるを得なくなった。


 結果、壮大なRPGのはずだったが、大幅にスケールダウンして舞台を村にすることで落ち着き、動物と協力しながらダンジョンを攻略していくというストーリーは、その真逆と言える“まったり系”に置き換えられた。


 シリーズ最新作『あつまれ どうぶつの森』では、新たな展開として村を取り払い、舞台を無人島に変えた。村も無人島も、小さな場所で、ほのぼのとした雰囲気は共通している。


 目に見えず得体の知れない疫病という不安を抱きながら、自宅待機を続ける多くの人々にとって、気晴らしにうってつけのゲームだ。このタイミングでリリースされたことは、プレイヤーにとっては、せめてもの救いになったといえるだろう。


・逆境をチャンスに変えた
 「失敗は成功のもと」ということわざがある。常道を進んでいれば、安泰であったであろうが、イノベーションは生まれない。当時の開発チームは、新たな周辺機器を最大限に活用するはずだったが、なんとそれが諸事情で使えなくなってしまった。


 その最大の危機をどうにか乗り越えようとして、試行錯誤しているうちに、当時の人々がまず気がついていなかったであろう、先進的なコンセプトにたどり着き、約20年の歳月を経て、世界が未曾有の危機に直面している今、大きく花開いた。


 『あつまれ どうぶつの森』はゲームに限らず、現状を打破することに苦心する多くの人々を勇気づける成功事例になったといえるだろう。


(Nagata Tombo)


このニュースに関するつぶやき

  • 正直いいタイミングだったよな。収集要素、リアルタイムイベント要素があって、根本的に時間がかかるゲーム。
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