フランス国家憲兵隊に新ヘリコプターH160 パリ五輪に備え2024年より受領開始

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2022年01月11日 13:31  おたくま経済新聞

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フランス国家憲兵隊に新ヘリコプターH160 パリ五輪に備え2024年より受領開始

 エアバスは2021年1月10日(現地時間)、フランス軍事省装備総局(DGA)との間で国家憲兵隊用の新ヘリコプター、H160の正式発注契約を締結したと発表しました。


 これは、フランス陸海空軍における新ヘリコプター「ゲパール(H160M)」調達計画の一部として、軍事省と内務省が共同で所轄する国家憲兵隊分も新たに組み込まれたもの。国家憲兵隊用のH160は全機がフランス国内で製造され、1号機の引き渡しはオリンピックに間に合うよう、2024年の初めを予定しています。


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 フランス軍では、バラバラの時期に調達したため機種が多くなってしまっていた中型ヘリコプターを、統一機種で更新する「統合軽ヘリコプター(HIL)」計画を進めています。採用となったのはエアバスのH160で、統一名称として「ゲパール(チーター)」と名付けられました。


 またフランスには、軍と警察の中間に当たる国家憲兵隊(ジャンダルムリ)という組織があり、軍事省と内務省が共同で管轄しています。内務省所轄の国家警察は都市圏での一般警察業務を担当していますが、地方部においては国家憲兵隊が警察活動を行っています。


 2021年12月、軍事省の装備総局と内務省は「統合軽ヘリコプター計画」の一環として、国家憲兵隊用にもH160を導入することを発表。これにより、トータルの導入予定は169機となりました。


 国家憲兵隊が導入するH160は、全部で10機。全機がフランス南部マリニャーヌにある、エアバスの工場で生産される「国産品」となります。


 H160を警察など法執行機関に導入するのは、フランスが初めてのこと。機首にはフランス、サフラン製のEuroflir電子光学システムを搭載するほか、ホイストやファストロープ降下用の装備も搭載され、特殊部隊(GIGN)の突入作戦にも対応します。


 フランス内務省によればH160の導入により、現在フランス国家憲兵隊で運用しているヘリコプター(エアバスH125、H135、H145)より、対テロ任務などにおける機動性を向上させられるとのこと。1号機の受領は、パリでのオリンピック警備に間に合うよう、2024年の初めに予定されています。


<出典・引用>
エアバス プレスリリース
フランス軍事省 プレスリリース
フランス内務省 プレスリリース
画像:Airbus/フランス軍事省


(咲村珠樹)


このニュースに関するつぶやき

  • イタリアの警察システムも同じで国家憲兵隊(カラビニエリ)が警察行政の一端を担う。両国とも日本で言えば田舎の駐在さんというイメージだ。
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