かわいくてキュートなVaundyへの“好き”は心地よい敷居の低さ、米津玄師・常田大希とは違う魅力

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2023年04月02日 21:00  週刊女性PRIME

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Vaundy公式Instagramより

『めざましテレビ』(フジテレビ系)の新テーマ曲が、Adoの新曲『いばら』に決定。楽曲提供はVaundy。1月期の月9ドラマ『女神の教室〜リーガル青春白書〜』(フジテレビ系)の主題歌『まぶた』もVaundyによるものだった。若い世代から、さらに幅広い世代へとVaundyが浸透している。

Vaundy女性人気高いワケ

 最近の音楽事情に精通していなくても、昨年末の『NHK紅白歌合戦』で、『怪獣の花歌』を白組で歌い上げたのちに、紅組で『おもかげ』をmilet(みれい)、Aimer(えめ)、幾田りらとともに楽しげに歌唱する姿を覚えているのでは? さらに同番組において、司会の橋本環奈や審査員の芦田愛菜もファンだと公言。

『SONGS+PLUS』(3月8日放送、NHK総合)で、幾田りらはVaundyから寄せられたコメントに「バウくん!」と、とてもうれしそうにしていた。

 ぽっちゃりボディのVaundyが、女性たちにこれほど支持され、モテモテな理由って? 多くの媒体に寄稿する音楽ライターに尋ねてみると……。

「Vaundyくんは中学生くらいのときから曲を作っています。YouTubeにカバー動画を上げたり、ボーカロイド曲などをもともとやってたりと、早熟ではありました。彼の場合、まず歌が最初にあるという気がします」

 最近は、顔出しをしないアーティストも増えている。

「Adoさんもそうですし、まふまふくんも。米津玄師くんも最初は全然顔出ししていなかったですよね。匿名でも歌がよければいい、というカルチャーは数年前からあり、聴き手も“歌と声と音楽”に重きを置き、アーティストの顔や体型にまったくこだわらない状況は間違いなくあります」(前出・音楽ライター、以下同)

 Vaundyは自分のビジュアルを押し出そうとも隠そうともしていないという。

「“キャー”と言われたいというより、“自分の歌を聴いてほしい”という純粋なアーティスト精神を感じます。キャラクターは音楽を補完するものという位置づけで」

 そして、シンプルに曲がいい。

「彼はインタビューで“アニソンが自分のルーツ”と話しています。アニソンと一口に言っても、ハードロックもあればテクノもあって、曲のジャンルは絞れない。実際、リリース曲を並べて聴いてみてもかなり違います。紅白で歌った『怪獣の花歌』('20年)はライブっぽい曲、『踊り子』('21年)はクールなダンストラック。『不可幸力』('20年)はラップでしたし。バラバラなことを面白く、楽しくできる人なんですよね。いろんな人に楽しめる曲を書ける才能があります」

米津や常田とは異なる、Vaundyの敷居の低さ

「あくまで僕の意見ですけど、彼のあのキャラはすごく可愛いと感じます。眼鏡にチリチリパーマ、あの動き。“可愛い”って言いたくなるというか。キュートなものは、女性は好きですよね? ひょっとすると、そこまで意識してキャラを作っているのかな、という気もします」

 例えば米津玄師や、常田大希(King Gnu)らはイケメンアーティストだが、

「なんかカッコよすぎちゃって、近づきがたい感じはありますよね。もちろん、それはそれで女性にウケていますが、Vaundyくんは違う方向で自分の音楽を広めようとしている感じはします」

 米津玄師や常田大希のことを“好き”と公言することは、その音楽性ゆえなのか、男性の好みとしてなのかがはっきりしない側面もありそう。よってカジュアルに“好き”とは言いづらい雰囲気も……。

「一方で、Vaundyくんへの“好き”は敷居の低さがあるかもしれません。そして、洋楽アーティストもVaundyくんにシルエットが似た、キュートタイプがたくさんいます。“世界でいちばん売れている”とも言われるサム・スミス、エド・シーラン……。やっぱりルックスよりも、作詞作曲能力。そんなアーティストは海外では普通なんです」

 B'zやBOOWYなど、今まで“アーティスト=スリム”というイメージもあったが、

「ロックバンドはカッコつけてなんぼ、の世界ですからね(笑)。今は多様性の時代。そのままの自分で出てきているだけなんだと思います。

 それに昔は自ら楽器をマスターしたうえで楽曲を作っていましたが、今やケータイひとつで、専門的な知識や技術なくして曲が作れてしまう時代。音楽ソフトの普及によって、誰でも音楽で楽しく遊べる環境がすごく整ったんですよね。だから“俺が、俺が”といった尖った側面は薄れ、若いアーティストたちにはマルチでポジティブでフレンドリーな雰囲気があるんだと思います」

 また、Vaundyの歌詞にはやさしさがあるとも指摘。

「すごくキツイことを歌ったりしない。強いメッセージよりも、思いやり。彼の音楽は優しい世界を作っているように感じます。そんなソフトさに加え、作れる楽曲の幅がものすごく広い。たぶん、どんな人に依頼されても、イメージ通りの曲が書けると思います。そんな人を輝かせる才能もあります。そのあたりも、スポットライトを浴びているだけのアーティストとは立ち位置が違いますね」

 女性に限らずアーティストたちがこぞって“プロデュースしてほしい”“一緒にやりたい”と熱望するのも至極当然。

「また彼は美術系の大学でデザインを学んでいる現役大学生でもあります。曲を作って歌って、ミュージックビデオなどの動画も撮って、イラストも描く。本人はインタビューで“全部自分の中で同列”“全部あってのアーティスト活動”と語っています。

 おそらく自己表現というよりも、“Vaundy”というキャラクターを真ん中に置き、フィーチャーリングをしながら、まるでテーマパークのような壮大な“Vaundyワールド”を構築している最中のように感じますね」

ボディ・ポジティブ、ダサいイケメンよりカッコいい

 アイドルから皇室まで、鋭い観察眼に定評があるコラムニスト・辛酸なめ子さんに、同じくVaundyのモテについて聞いてみると、

「おそらく、才能も見た目も含めて、自分に対してポジティブな思いを抱いているのがにじみ出ているように感じます。髪型やファッションを含めて、すごくオシャレで可愛いし、ギラギラしていないですよね」

 小慣れた東京育ち。美術系大学に在学中。きっと感度の高い家庭で育ったのでは……と推測する。

「生まれながらのセンスのよさがあるんでしょう。ダサいイケメンよりも、ずっとカッコいい。例えば、同じ学校のクラスメイトだった場合 “あいつ、絶対将来有名になるよな”といった期待と羨望を抱いてしまうというか。感度の高い女性アーティストたちは、彼のにじみ出る才能やセンスに気づき、近づいているのかもしれないですね」(前出・辛酸なめ子さん、以下同)

 そして、そのビジュアルについては、

「下半身はそれほど太い印象を受けません。あえて、オーバーサイズのアイテムを身に着けているのかもしれないですね。ただ『サカゼン』などで買っている感じではまったくないですし。

 何よりぽっちゃりしているとなんだか幸せそうなイメージは抱きますね。ジャンルは違いますけど、葉加瀬太郎さんなんかは癒し系というか、ソフトな感じがしますし。三浦大知さんも少しぽっちゃりされてきましたよね」

 そして先の音楽ライターと同様に、辛酸さんも海外アーティストを引き合いに出した。

「Lizzoはぽっちゃり系ミュージシャンだと思いますし、ビリー・アイリッシュも少しふっくらしてきたような。体型の多様性はトレンドだと思います。“ボディ・ポジティブ”という言葉のとおり、自分の体型を認める。

 もはや、昔のミュージシャンとは異なる潮流を感じます。アーティストですから歌が上手かったり、才能があったりするのは前提かもしれませんがファッション、髪型、色……Vaundyさんから感じる幸せなポジティブさやトータルの世界観が好感度や説得力、人気につながっているのかなと私は思いました」

 

 

 

 

このニュースに関するつぶやき

  • 彼は音楽学校にも籍を置いて学びつつ、常に戦略的に作品を生み出して引き出しを拡げて来た、コツコツ努力家タイプ。楽曲の良さに姿がどうとか関係ないから。
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