NHKは29日、第113作目となる2025年度後期(大阪制作)の連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロイン・松野トキを高石あかり(※高=はしごだか)が演じることを発表した。会見に登壇した高石は、駆けつけた大勢の報道陣・関係者を前にすると、思わず涙を流し「小さい頃から朝ドラヒロインを演じることが夢だった」と感無量の表情で話した。
【写真】会見で号泣…朝ドラヒロイン決定を喜ぶ高石あかり 続けて「すごく今実感がわいてきて、皆さんの温かい表情を見て胸がいっぱいになりました」と目を赤くしながら語った高石は「朝ドラヒロインとして精一杯、皆さんに温かい気持ちになってもらったり、寄り添ってもらえるように頑張りたい」と意気込んだ。
高石は、2002年12月19日生まれ、宮崎県出身。19年より俳優活動を本格化した。21年に映画「ベイビーわるきゅーれ」で主演を務め話題となり、23年には出演作品での演技が評価され、第15回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を獲得した。同局では、夜ドラ『わたしの一番最悪なともだち』に出演していた。
本作は、島根で生まれ育ったヒロイン・松野トキがつまずきながらも前向きに生きていき、世界を転々とした末に日本にたどり着いた外国人の英語教師と出会い、“怪しい話好き”という共通点から次第に心を通わせていく。実在の人物である松江の没落士族の娘・小泉セツ(1868-1932)をモデルとしているが、大胆に再構成して登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描く。原作はなく、脚本はふじきみつ彦氏が手掛ける。
ヒロインのモデルとなった小泉セツ(1868-1932)は、松江藩家臣の小泉家の次女として生まれ、直後に稲垣家の養女になる。没落した家を支えるため11歳から織子として働く。1886年に結婚するも一年で夫は出奔。その後、松江に英語教師として赴任してきたラフカディオ・ハーン(小泉八雲/1850-1904)のもとで住む込みで働くようになり、当時珍しかった国際結婚をする。再話文学の語り手として、ハーンの著作に大きく寄与した。
連続テレビ小説は、橋本環奈が主演の『おむすび』を放送中。25年前期は今田美桜が主演の『あんぱん』が放送される。