俳優の松重豊が4日、東京国際映画祭『劇映画 孤独のグルメ』ジャパンプレミア舞台あいさつに登場し、自ら監督・脚本を務めたきっかけを語った。
【写真】オシャレに着崩したジャケット姿で登場した松重豊 映画化について、松重はシーズン10が終わった後、「同じスタッフで育っていけばいいのに、テレビドラマの状況もあって、一回仕切り直そうという気分があった」と振り返った。「おじさんがただ、ご飯を食べるだけの作品を映画化するには相当な力技が必要だ」と悩んだ松重が『パラサイト 半地下の家族』などを手掛けた韓国のポン・ジュノ監督に監督を打診するが、多忙を理由に断られた。
松重は「(断りの)その手紙をもらった夜に、『俺、監督しようかな』と言ったら、うちの社長とかが『いいんじゃないですか』と言ってそれが結局こうなった」と自ら監督を務めることになったきっかけを明かした。しかし、その翌々日にはあらすじを書き上げたと言い、「それをドラマの全スタッフに見せたら、みんな『やりたい』と言ったので、みんな一緒に頑張って映画化しようとなりました」と語った。
そして、「テレ東の深夜番組が映画になって主演したやつが監督をしたっていう笑い話にしかなれないような試みなので」と前置き「意外とおもしろいじゃないかと思って広めていただきたい。フランスでもぜひやりたい」と意気込みを見せた。
久住昌之氏の原作、漫画家・故谷口ジローさんの作画によりハードボイルド・グルメ漫画『孤独のグルメ』が2012年1月に松重の主演でテレビ東京系連続ドラマとして放送が始まった。現在、シーズン10を数える大人気長寿ドラマシリーズ。
テレビ東京開局60周年特別企画で『劇映画 孤独のグルメ』として映画化。2025年1月10日から公開される。