元院長ら2人が逮捕されたみちのく記念病院=14日、青森県八戸市 青森県八戸市の「みちのく記念病院」で2023年3月、入院中だった男性患者=当時(73)=が同室の男(59)に殺害された事件を巡り、病死とする虚偽の死亡診断書を遺族に渡して事件を隠蔽(いんぺい)したとして、県警は14日、犯人隠避容疑で、元院長石山隆容疑者(61)と、弟で主治医だった哲容疑者(60)=いずれも八戸市=を逮捕した。県警は同日、病院など関係先を家宅捜索。2人の認否は明らかにしていない。
県警生活保安課などによると、隆容疑者は18年に病院を運営する医療法人「杏林会」(東京)の理事長に就任。哲容疑者も同病院で医師として勤務している。
青森地裁判決によると、男はアルコール依存症などの治療で入院中の23年3月12日深夜、同室のベッドで寝ていた高橋生悦さんの左まぶた付近に歯ブラシの柄を突き刺し、頭蓋内損傷などにより殺害。検察、被告側ともに控訴せず、懲役17年が確定した。
逮捕容疑は翌13日、高橋さんが男に殺害されたと知りながら、死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を遺族に交付するなどして男を隠避した疑い。