VR46のディ・ジャンアントニオが初日最速。過去8勝のM.マルケスは3番手/第11戦ドイツGP

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2025年07月11日 23:20  AUTOSPORT web

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ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)/2025MotoGP第11戦ドイツGP
 7月11日、2025年MotoGP第11戦ドイツGP 初日のセッションがザクセンリンクで行われ、MotoGPクラスのプラクティスではファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)がトップタイムを記録した。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は、13番手で終えている。

 第11戦ドイツGPが開幕し、全22戦のMotoGPは折り返しを迎えた。今大会は鈴鹿8耐のプライベートテストでクラッシュし、療養を続けていたルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)が4戦ぶりの復帰を果たした。また、前戦オランダGPの決勝で左手を骨折したアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)は、欠場を避けることができたものの、FP1終了後にメディカルチェックを受ける必要がある。

 週末を前に虫垂炎と診断されたエネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)は初日セッションを欠場して、土曜日以降の参戦は後に発表。次戦チェコGPで復帰予定のホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)の代役は、引き続きロレンツォ・サバドーリが務めている。また、ソムキャット・チャントラ(イデミツ・ホンダLCR)がトレーニング中に怪我を負った影響でドイツGPとチェコGPの2連戦を欠場。なお、今週末はチャントラの代役は立てられないが、来週のチェコGPは中上貴晶が代役で出走する予定だ。

 舞台となるザクセンリンクは、全長がわずか3.671kmのMotoGPカレンダーでも屈指の低速サーキットであり左回り。マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)はこのサーキットを大の得意としており、MotoGPクラスで2013年から7年連続優勝、下位クラスから数えると10年連続優勝という記録を残している。

 曇りのなか時折日が差し、気温18度、路面温度27度と涼しいドライコンディションで45分間のフリー走行1回目が始まった。全車がリヤタイヤにミディアムを選択し、フロントタイヤはミディアムとソフトがおおよそ半分ずつとなっている。

 ピットオープンとともに続々とコースインし、多くのライダーが徐々にタイムを上げていくなか、マルク・マルケスが唯一1分20秒台でトップタイムを更新する。ほとんどのライダーが1度目のランを終えた開始15分の時点で、トップは1分20秒372のマルク・マルケス、2番手に1分21秒016のファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)、3番手に1分21秒072のフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が続く。

 序盤にはフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)のマシンから白煙が出た際に、その後を走っていたチームメイトのアレックス・マルケスがジェスチャーでアピールする場面も見られた。開始20分ごろには、比較的長く走行を続けていたヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)が下り坂の1コーナーで転倒を喫してしまったが、ピットに戻っている。

 セッション後半は、各ライダーが2度目のランからさらにタイムを上げていく。ディ・ジャンアントニオが2度目のランで1分20秒982の2番手タイムを刻む。

 その後、全車が一度ガレージに戻り、残り8分ごろから続々と最後のアタックランへ入ると、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が2番手に浮上、2台目のマシンでコースインしたザルコも自己ベストを大きく更新して3番手に食い込む。

 チェッカーが振られた直後にペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が3コーナーで転倒。その際のイエローフラッグで何人かのライダーは最後のアタックを諦め、ピットインしてセッションを終えた。

 最後までマルク・マルケスの1分20秒372を更新するライダーは現れず、このセッションでトップとなった。最も近づいた2番手は1分20秒481のミラー、ラストアタックでタイムを更新したマルコ・ベゼッチ(アプリリア・レーシング)が1分20秒687で3番手が続いた。小椋は19番手となった。

 午後のプラクティスは、上位10名が予選Q2へのダイレクト進出となる60分間の走行セッションだ。朝よりも日が強くなり、気温22度、路面温度33度に上昇し、タイヤをマネジメントしやすい温度域となった。タイヤ選択は、フロントにハードが大勢で、ミディアムは5人。リヤはミディアムとソフトがおおよそ半数ずつだ。

 序盤からディ・ジャンアントニオをはじめ、FP1のトップタイムを上回る1分20秒前半を叩き出すも、マルク・マルケスはいきなり1分19秒812と頭ひとつ抜けたトップタイムをマーク。早くも昨年にマルティンが記録した1分19秒423のオールタイムラップレコードに近づく。

 開始から10分を前に最終コーナーでベゼッチが転倒するも、すぐに立ち上がってガレージに戻る。15分が経過しすべてのライダーがタイムを出した時点でマルク・マルケスが前述のタイムで変わらずトップ、2番手に1分20秒003でディ・ジャンアントニオ、3番手に1分20秒215でバニャイアが続く。そして、ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)が1分20秒360で4番手につけている。

 その後は多くのライダーがセッティングの確認やロングランのシミュレーションで周回を重ねる。2度目のランでニュータイヤを入れたアコスタが1分20秒117で3番手に浮上するも、それ以外の目立った順位変動はないまま、セッションは折り返しを迎える。

 残り28分ごろにザルコが前後ソフトを投入し、いち早く終盤に向けたショートランを1分20秒210で4番手タイムをマーク。セッション中盤にはマルク・マルケスが高速の10コーナーでリヤがふらついたものの、見事にセーブ。その翌周に1コーナーでグラベルにオーバーランしたものの、直前にアルデグエルが同コーナーで転倒してイエローフラッグが振られており、大きな影響はなかった。

 終盤に入ると各車予選Q2へダイレクト進出の権利を得るべくアタックランを敢行し、続々とタイムを上げていく。ミラーやディ・ジャンアントニオ、アコスタらが1分19秒台後半に入れてくるものの、マルク・マルケスは1分19秒461とさらに上回る。

 残り5分ごろから本格的にアタック合戦が始まる。クアルタラロが1分19秒524で2番手タイムをマークするも、燃料が足りなかったようで、チェッカー前にピットインすることに。最終アタックでアレックス・マルケスが1分19秒408でトップを奪うも、直後にディ・ジャンアントニオが1分19秒071と大きく塗り替え、オールタイムラップレコードで初日最速となった。

 前述のアレックス・マルケスが2番手、3番手は最終盤でタイムを更新できなかったマルク・マルケスが1分19秒461で続いた。4番手がクアルタラロ、5番手がアコスタ、6番手がフランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)、7番手がベゼッチ、8番手がミラー、9番手がバニャイア、10番手がブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)とここまでが予選Q2への直接切符を獲得した。小椋は1分20秒003で13番手となっている。

[オートスポーツweb 2025年07月11日]

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