若葉竜也 主演の杉咲花は「常に新鮮で驚かされます」 4度目の共演となる医療ドラマに手応え十分「アンメット ある脳外科医の日記」【インタビュー】

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2024年05月13日 16:10  エンタメOVO

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(C)カンテレ

 カンテレ・フジテレビ系で毎週月曜夜10時から好評放送中の「アンメット ある脳外科医の日記」。元・脳外科医の子鹿ゆずる氏が原作(漫画:大槻閑人氏)を務め、『モーニング』で連載中の同名漫画を原作に、不慮の事故で記憶障害を抱えた脳外科医・川内ミヤビ(杉咲花)が、それでもなお、医師として歩もうとする姿を描いた医療ドラマだ。本作で、ミヤビの同僚の脳外科医・三瓶友治を演じているのが、主演の杉咲とは4度目の共演となる若葉竜也。杉咲から直接オファーを受けた出演の経緯や、作品に込めた思いなどを聞いた。




−杉咲さんから直接お電話で出演依頼があったそうですね。

 そうですね。もともと米田(孝)プロデューサーからオファーをいただいていて、そのあとに杉咲さんから電話をもらいました。逆に生半可な気持ちではできないなと。

−そこからどのように出演が決まったのでしょうか。

 その後、プロデューサーの米田さんとお会いして、詳しくお話を伺いました。もちろん、米田さんからも、この作品に懸ける強い気持ちは伝わってきました。ただその時点では、原作を読まないと判断できない、というのが僕の正直な気持ちだったので、少しお時間を頂き、まずは原作を読ませてくださいと。とはいえ、米田さんや杉咲さんの熱意には応えたいと、前向きに考えていました。

−原作を読んでみた印象は?

 ありきたりな“医療もの”とは違うなと感じました。治療や手術といった部分ではなく、そこに携わる人と人とのつながりにピントを合わせているところがすごく魅力的で。舞台が医療の世界というだけで、僕らの日常生活の延長線上にある普遍的なことを繊細に描き、生きた人間の姿がしっかり落とし込まれていますし。

−記憶障害を抱えながらも、三瓶先生に励まされ、脳外科医としてできることをやっていこうとする主人公・ミヤビの姿は、まさに「人と人とのつながり」そのもので、心動かされます。

 そうですね。ただ、ミヤビは決して特別な人間ではないんですよね。病気を抱え、それでも生きていかねばならない…となったとき、今できることをやろうと。それは、一生懸命生きようとする人がたどり着く、ごく真っ当な答えだと思います。僕も昔はオーディションに落ち続け、「才能がない」と言われてきました。その中で、ただいじけていても生活できないし、無駄に時間が過ぎていくだけ。だったら、才能がないならないなりに、何をすべきか、と考えが変わっていったことを思い出しました。




−三瓶先生を演じる上で、心掛けていることは?

 誰よりも人間的であるということですね。

−NHKの連続テレビ小説「おちょやん」(20〜21)などでも共演してきた主演の杉咲さんの印象は?

 杉咲さんとの共演はこれで4度目ですが、毎回驚かされます。いつも台本に書かれた以上のやり取りができるので、常に新鮮で。単にせりふを言っているのではなく、本人の思考から生まれた言葉のように聞こえるのが、杉咲さんのすごいところです。並大抵の努力でたどり着けるレベルではありません。きっと、いろんなものを乗り越えながらやっているのではないでしょうか。そういう意味で、うそのないすてきな俳優さんですし、僕はとても相性のいい方だと思っています。

−どんなところに相性の良さを感じますか。

 感覚的なものですが、せりふの温度感だったり、芝居の間だったり…。といっても、役者同士だからわかる、みたいな特別なことではなく、人としての相性で、普段の生活の中で会話のリズムが合う人、合わない人がいるのと同じことです。

−座長としての杉咲さんの印象は?

 杉咲さんを見ていると、背筋が伸びます。例えば、手術シーンで必要な縫合の練習も、僕と同じ頃に始めて、難しい技術をどんどんものにしていき、今はもう、僕とは段違いのレベルに達しています。それはやっぱり、努力のたまものだろうなと。俳優として、という以前に、そういう杉咲さんの人間性に、みんなついていくんでしょうね。それは僕だけでなく、すべてのキャスト、スタッフが同じ思いでいるはずです。

−三瓶先生を演じる上で原作をリスペクトしているとのお話でしたが、原作のファンに向けてお言葉はありますか。

 僕も皆さんと同じ『アンメット』という作品のファンの1人なんですよね。僕だけでなく、この作品に関わる皆さんが熱烈な思い入れを持っていて、一言で言えば「『アンメット』という漫画のファンが作ったドラマ」になっています。だから、原作ファンの皆さんと同じレベルで語れると思いますし、皆さんがこのドラマをどう見ているのかも気になります。それこそ、オフ会のような感じで、「私は『アンメット』のここが好き」、「あなたは三瓶先生のどこが好きですか」と、いろんなやり取りをしてみたいくらいで。

−ファンや視聴者の期待はこれからさらに高まってくると思いますが。

 その期待に応えられる手応えは十分ありますし、今までにないテレビドラマを作っているという自負もあります。

(取材・文/井上健一)




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