リラックスする、まったりくつろぐことを意味する「チル（chill）」。音楽を聴いたり、自然の中でくつろいだり、コーヒーを入れたりと、さまざまなチルタイムがあると思います。今回はそんなチルタイムを過ごすのにピッタリなアニメを紹介します。
激しいバトルや複雑な物語とは無縁の、見ると気持ちがホッとするような作品をピックアップしました。自然や食事、趣味の時間など日常の良さを思い出させてくれる心温まるアニメなので、気持ちを落ち着かせたい時や寝る前のナイトルーティンに見るものとして、ぜひチェックしてみてください。
●おすすめのチル（chill）アニメ：『江戸前エルフ』
東京都中央区月島を舞台に、引きこもりのダメエルフと、しっかり者の巫女のコンビによって描かれる下町コメディー。400年以上の歴史を誇る由緒正しい神社・高耳神社には、一風変わったご神体、異世界から召喚されたエルフ・エルダが祀られていました。
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高耳毘売命（たかみみひめのみこと）として月島の人々から信仰され愛されてきたエルダですが、その正体はオタク趣味全開のひきこもり。お菓子やVRゴーグルをはじめエルダの好きなものが奉納されるなど、エルダの甘やかされっぷりにちょっと不服な、しっかり者の巫女・小金井小糸とのボケとツッコミのようなやり取りが楽しい作品です。
部屋にこもってフィギュアの収集やプラモの組み立て、ゲーム三昧、アニメ三昧の日々を送るエルダ。しばらく外に出ていないこともあり人見知りが激しく、たまに来るAmazonの配達員にさえ、おどおどしてしまう始末。そんなだらしないエルダに小糸は注意しますが、たまに一緒になってネット通販のスイーツを食べまくるなど、ダメさを共有する場面もあって2人のなんだかんだ仲の良い関係性に癒されます。
普段神社にひきこもっているエルダを月島もんじゃストリートに連れて行き、一緒にもんじゃ焼きを食べるなど小糸がエルダに外の世界の魅力を教えつつ、エルダからは長生きだからこそ知っているウンチクが語られます。江戸時代は氷が貴重で氷室と呼ばれるところで保管されていた話や、提灯に家紋や屋号を入れる理由など、江戸文化に触れられるのも本作の魅力です。
夜にカップ麺を食べたり、1人で趣味に没頭したり、家でダラダラ過ごしたり、風邪の時にやたら甘えたりと……思わず共感してしまうポイントも多く、人のダメな部分を肯定してくれる作品でもあります。エルダのダメさが私たち視聴者の肩の荷を下ろしてリラックスさせてくれます。普段真面目に頑張っている人にこそ見て欲しい1作です。
●おすすめのチル（chill）アニメ：『ゆるキャン△』
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山梨県を舞台に個性豊かな女子高生が、キャンプをゆるく楽しむアウトドア系ガールズストーリー『ゆるキャン△』。原作者・あfろ氏のアウトドア経験や取材などをもとに描かれた作品で、キャラの魅力はもちろん、アウトドアのノウハウが詰まっている点も本作の大きな特徴。喧噪を離れた自然の中でのゆったりとした時間を堪能できるアニメです。
物語は静岡から山梨へ引っ越してきた女子高生・なでしこが、ひょんなことからソロキャンプ中の同じ高校へ通う女子高生・リンと出会い、助けられるところからスタート。その後、なでしこは転入先の高校にて、大垣千明と犬山あおいの2人だけが所属する野外活動サークルへ入り、キャンプの魅力にどんどんはまっていきます。
天真爛漫で天然ボケのなでしこ、冷静沈着で1人行動が好きなリン、中二病っぽい謎のノリで話す千明、関西弁のほんわか女子あおいの4人による、丁々発止なやり取りが魅力の1つ。現代の女子高生ならではのスマホを使ったメッセージによる、テンポの良い会話劇も見どころです。離れていてもつながっている、いわゆる”てぇてぇ”なやり取りを存分に味わえる作品となっています。
劇中で紹介されるマメ知識は非常に細かく、テントの種類や建てる際の手順、キャンプの種類、キャンプ場でのマナー、夏用シュラフと冬用シュラフの違い、火の起こし方、絶品キャンプグルメなど、実用的な情報を声優・大塚明夫氏の渋い声で説明してくれます。
また1人行動が好きなリンが、原付バイクで気ままに自然豊かな風景の中を走ったり、各地の名所で写真を撮ったり、温泉や足湯に浸かったり、星空を眺めたりと……周りに気を使わないソロならではの魅力を描いている点も注目ポイント。人間関係から解放され、自然の中でホッと一息つくチルタイムがたっぷり表現されています。就寝前の視聴にピッタリの作品と言えるでしょう。
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●おすすめのチル（chill）アニメ：『異世界食堂』
週に1回土曜日だけ異世界とつながる不思議な洋食屋を舞台に、人情あふれる店主と異世界の住人たちとの食を通じた交流を描く『異世界食堂』。異世界のさまざまな場所に突然現れる猫のプレートが印象的な扉。その扉の向こう側には、「洋食のねこや」が存在し、確かな腕を持つ料理人の店主が、異世界ではまず食べられないご馳走を振る舞います。
ビーフシチューやメンチカツ、エビフライ、ミートソース、チョコレートパフェなど、現実世界の私たちには当たり前の料理ですが、異世界の住人にとっては未知との遭遇。「美味しい！」という感動と共に、新鮮な感覚で丁寧に食レポしてくれるので、普段食べ慣れている私たちでは気づかない、その料理の意外な魅力を知ることができます。
異世界住人のレベルの高い食レポを聞いた後なら、いつも食べている料理も一段と美味しく感じるはず。アニメを見ながら、一緒に食事を楽しむのも一興です。しずる感たっぷりで描かれる料理に食欲が刺激されますし、食レポにつられて1つ1つの味を繊細にとらえるようになるので、同じ料理でも普段と違う味わいになるかもしれませんよ。
また異世界住人たちが美味しい料理を食べることで、心が救われていく様子も見どころの1つ。空腹で死にかけていたところ、故郷を思い出す絶品料理に助けられたり、憂鬱な日々を送る皇女がチョコレートパフェに癒されたりと……料理を通じて異世界の住人たちの危機や悩みが解消されていく様子には心がほっこりします。ただし、夜中に見ると強烈な飯テロを食らうことになるので、注意してくださいね。
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