昭和の僕らはバカでした 第4回 自分という人間を全力で表現した「プロフィール帳」

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2024年06月15日 10:11  マイナビニュース

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ワニブックスはこのほど、『昭和の僕らはバカでした - “小学46年生”に突き刺さる! 「超ノスタルジックエッセイ」』(990円/仲曽良ハミ著)を発売した。



本書は、昭和52年生まれの著者が少年時代の思い出を漫画にした超自伝的エッセイ。ファミコン、ミニ四駆、ビックリマンなど、笑いと感動の全60話を収録した1冊になっている。


著者は、「アニメ化してほしいマンガランキング2024」1位を獲得した『しなのんちのいくる』作者の漫画家・仲曽良ハミ氏。日常生活のささいな出来事や、ユーモアに富んだ視点が共感を呼び、多くの読者から支持を得ているという。



今回は同書の中から、「プロフィール帳」にまつわる思い出を抜粋。実際にクラスメイトに配ったり、書き込みをしたりした経験がある人も少なくないはず。 ぜひ”子どもだったあの頃”に、思いを馳せてはいかがだろうか。

○◼プロフィール帳


クラス替えのタイミングや卒業シーズンなんかに、女子たちがいっせいに“あるシート”を配りだしましたよね。もらった人は問いが入った各項目に記入して返却しなくてはいけないやつ。



そう、プロフィール帳です(サイン帳ともいうらしい)。名前、電話番号、住所はもちろん、好きな食べ物や色、映画、音楽にいたるまで。質問の項目はさまざまありました。あれは今でいうと個人情報漏洩にあたりますでしょうか(笑)。

とにかくそれを思い出として大切に保管するという代物で、女子たちはとても楽しそうに集めていました。しかしそれと同時に、僕ら男子の心をおおいに掻(か)き乱していたのです……!



人気のある男子は何枚もシートを受け取って、休み時間のサッカー返上で書く作業に追われるなか、たったの一枚も依頼が来ない自分。なんだかとても惨めな気分になりました。



「何だあれ、あんなの書くの面倒臭いよな」などと強がった悪態をつくのが精一杯。内心、「バレンタインデー以外でこうした仕打ちを受けるのはいやだ」と思っていたものです。



ただそんな中にもクラス全員分をコンプリートしないと気が済まないきっちり女子がいたりして、おまけ程度に記入をお願いされることもありました。その時は僕という人間を全力で表現しましたよ。



好きな歌という項目には当時CMで流れていた「ファミコンウォーズの歌」と書きましたし、好きなコーディネイトという項目には「ゴールドクロス」と書きました。仕上げにめちゃめちゃ気合の入った意味不明なイラストまで描いたりね。



受け取った子はどういう気持ちになったのかいまは知る由もありません……。喜んでくれていたらいいのですが。

○書籍『昭和の僕らはバカでした - “小学46年生”に突き刺さる! 「超ノスタルジックエッセイ」』(990円/ワニブックス刊)


同書ではほかにも、”子どもだった「あの頃」が楽しすぎて忘れることができない大人のあなた”へ向けたエピソードを数多く紹介している。気になる方はチェックしてみてはいかがだろうか。(MN ワーク&ライフ編集部)

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