「家出してミスドで夜の寒さをしのいだ高校時代。『家においで』と言ってくれる年上の男女に出会い...」(京都府・50代男性)

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2024年06月16日 11:10  Jタウンネット

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「家出してミスドで夜の寒さをしのいだ高校時代。『家においで』と言ってくれる年上の男女に出会い...」(京都府・50代男性)

シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Cさん(京都府・50代男性)

Cさんは高校時代、恋人と一緒に家出して金沢へ行った。

駆け落ちのつもりでそのまま仕事を見つけるつもりだったが、16歳では思った通りには行かず...。

高校時代に恋人と家出して...(画像はイメージ)
高校時代に恋人と家出して...(画像はイメージ)

<Cさんの体験談>

今から34年前、高校1年生の時。お付き合いしていた彼女と一緒に家出しました。

当時は駆け落ちの意気込みで、少しのバイトで稼いだお金を持って、冬の寒い寒いなか京都から金沢まで行きました。

「あんたら家出してきたな」

和食の料理人になりたかった私は、金沢で仕事を探したり面接に行ったりしました。

しかし、年齢をごまかしても所詮は16歳。すぐにバレてしまい、仕事は見つかりません。

料亭旅館に面接に行ったときには、女将さんにこう言われました。

「あんたら家出してきたな。ちゃんと親の承諾取れたらウチで働いていいよ」
面接に行った料亭旅館で...(画像はイメージ)
面接に行った料亭旅館で...(画像はイメージ)

僕は「わかりました」と言い、席を立とうとしたのですが、女将さんは続けます。

「あんたらご飯まだやろ? 食べていき」

そして、板前さん中居さんたちと一緒にまかないご飯をいただきました。

あの時のご飯の味は、忘れたことがありません。

京都に帰ろうかと思ったが...

その後、一度は京都に帰ろうかとも思ったのですが、しょうもない意地もあり、家出を継続。

お金も底をつき、寝る場所もなく、彼女とビルの非常階段で身を寄せながら寝ようとしました。

しかし冬の金沢の寒さは半端なく、なけなしのお金でミスタードーナツへ。

そこでまたお世話になる方と出会いました。

夜のミスドで...(画像はイメージ)
夜のミスドで...(画像はイメージ)

それは、僕たちよりも5歳くらい年上の男女カップル。

「こんな時間までこんなとこに居たらあかんよ。早よ帰り」と言われたので家出したことを打ち明けると、「えー!ほんまかいな。家にとりあえずおいで!」と言われその方のアパートへ行くことになりました。

色々な話をしてくださって、ご飯も食べさせていただいたり、歌を歌っていただいたりもしました。多分、その方はバンドを組んではりました。

そこで2日間お世話になりながら説得されて、京都に帰ることになったのです。

金沢から京都へ(画像はイメージ)
金沢から京都へ(画像はイメージ)

京都に帰ってからたまに連絡をしていたのですが、時がすぎ、ある時に電話したらもう使われていない番号になっていました。

今この年齢になり、もう一度あのときの御礼を言いたいと思っています。

残念ながら下の名前は忘れてしまったのですが、苗字はMさんという方でした。


誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

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(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談を、プライバシー配慮などのために編集している場合があります。あらかじめご了承ください)

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