“76歳の生徒会長”外国人たちと学ぶ 頑張った証を子どもたちに残したい…夜間学校のドキュメンタリー

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2024年06月28日 19:20  ORICON NEWS

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ドキュメンタリー7『ウィーアーファミリー!〜76歳の生徒会長〜』より(C)テレビ大阪
 テレビ大阪『ドキュメンタリー7』(毎月最終土曜 前11:00 ※関西ローカル)のあす29日放送回は「ウィーアーファミリー!〜76歳の生徒会長〜 」を届ける。

【写真】結婚当時…勇ましい和装姿の板谷さん 国際色豊かな夜間学校で学ぶ様子も

 今回は、戦後混乱期、生活困窮などの事情で昼間の学校に通うことができなかった人たちのために設置された夜間学級のいまに迫る。主人公は、76歳の革職人・板谷さん。夜は、中学校の夜間学級で学び、生徒会長を務める。

 佐野中学校(大阪・泉佐野市)に新設された夜間学校には、16歳から76歳までの41人が通う。そのうち9割が外国人。そんな国際色豊かな学校で、最高齢の板谷さんは、人一倍真剣に取り組む。タッチパネルに苦労しながらも、100マス計算のスピードもどんどん早くなり、苦手な筆算にも果敢に挑む。

 授業は平日の午後5時半から9時まで。入学前はもう寝ていた時間だが、努力して起きていられるようになった。

 昼は、この道60年の革職人。妻の春子さんと一緒に革の財布を作り、生計を立ててきた。博多生まれで、中学校を卒業後、革靴を作っていた兄を頼って大阪へ。負けん気の強さで修行を重ね、23歳で独立。同時期に結婚し、2人の子どもも育て上げた。

 70歳を過ぎた板谷さんがもう一度学びたいと思ったきっかけは、日記を始めたこと。漢字で書けない悔しさをばねに、夜間中学での勉強を通じ、日記を漢字で書けるようになって、自分が頑張った証を子どもたちに残したいという。

 そんなある日、散歩の途中で胸に違和感を覚えた。駆け付けた病院で心臓近くの血管に異常が見つかりすぐ手術に。今後も通院して経過を見ながら何とか学校に通い続けることにした。なぜそこまでして学校に通い続けるのか…。

 それは、生徒会長に任命されていたから。教職員の間で、年齢も国も違おうが全員に対等に接する姿勢が高く評価されていた。生徒会長として、まずは同級生の名前を覚えようと学んだばかりの英語も交えながら、コミュニケーションを図る。

 6月、生徒会長として初の大仕事である、レクリエーションの企画を決めることに。5ヶ国から選抜された生徒会メンバーで、どんなゲームをすれば仲良くなれるか考え、少しでもたくさんの人に来てもらえるよう、 休日も返上し、レクリエーション大会のチラシを配る。

 板谷さんが教頭先生と向かった先は、府内で店を経営するスーさん。15人の従業員のうち自分を含めた6人が夜間学級に入学したが、休みが少なく、皆休みがち。そんなスーさんに懸命にレクリエーションへの参加を訴える。レクリエーション当日。果たしてスーさんは姿を見せるのか…。
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