Team TATARA、アプリリアでのSST優勝も見据える新庄と和田「良い緊張感を感じている」/鈴鹿8耐

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2024年07月04日 20:30  AUTOSPORT web

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新庄雅浩(Team TATARA aprilia)/鈴鹿8耐テスト
 2024年の鈴鹿8耐は、すでに2回の事前テストを終えて残すは本戦のみとなった。2023年にNSTクラス3位を獲得したTeam TATARA apriliaは、今年も表彰台獲得を視野に入れているという。そして、EWCシリーズのSSTクラスにおけるアプリリアの優勝を目にし、士気も高まり気合十分なようだ。

 Team TATARA apriliaは、ピアッジオジャパン公式サポートチームとして全日本ロードレース選手権のJSB1000、ST1000でアプリリアRSV4 1100 Factoryを走らせているチームだ。今年も鈴鹿8耐のSSTクラスにエントリーしており、2年連続となるクラス表彰台を目標としている。

 今年の鈴鹿8耐においては、全日本ロードで同チームから参戦している新庄雅浩と和田留佳、新しくマッテオ・バイオッコを迎え入れ、ダンロップのワンメイクで争われるSSTクラスに出場する。しかし、6月4〜5日のテスト時点では、新庄と和田のふたりがマシンを走らせていた。最後はマシントラブルもあったようだが、有意義なテストとなったようで、新庄は次のように振り返った。

「僕は日頃JSB1000で走っていて、6月4日のテストから久々のSST仕様の車両に乗って、切り替えに少し苦労しましたが、最後は少しずつタイヤにも慣れることが出来ました。昨年はNSTで3位を獲れましたが、今年はタイヤがブリヂストンではなく、SSTクラスがダンロップのワンメイクになるので、そのデータがあまりありませんでした」

「普段は和田がST1000に乗っているので、それをベースにしていますが、ふたりで乗ってアベレージは少しずつ上がってきました。トップのアベレージはまだ高いですが、ついていける範疇にはいるかなと感じています。課題はありますが、着々とテストを進められました」

 また、和田も「自分は普段からST1000の車両に乗っているので、タンクなどが変わりますが、基本的には慣れた状況でのスタートを切れました。やはり自分はセッティング能力があまりなく、これからやっていかなければなりませんが、今は新庄さんが引っ張ってくれているので、すごく勉強になります」と語った。

 この2日間のテストでは和田も自己ベストをマークできていたとのこと。そのため、新庄も彼の成長をしっかり感じていたようで、本戦では和田の走りとさらなる成長も期待しているようだ。

「今年は一皮剥けた“和田”が見られると思います。チームも期待していますし、本人も自問自答しながらやっていて、成長も見られていい流れです。やはりスピードがあるので、自信を持てるようなマシンを僕がしっかり作って、彼も少しずつ引っ張ってくれると、今後Team TATARA apriliaとしても良い流れになっていくと思っています」

 さらに、このテストが行われた週末には、ベルギーにてEWCシリーズの第2戦スパ8時間が行われた。その際、同じアプリリアを使用するTEAM AVIOBIKE by M2 REVOが総合7位に入り、SSTクラスの優勝を飾った。この勝利はチームとアプリリアにとって初の勝利となったが、新庄と和田も彼らの勇姿も見ていたようで、同じアプリリアを使用するチームとして鈴鹿8耐に向けてさらに士気が高まっている様子だ。

「日本では僕たちのチームだけがアプリリアを走らせているなかで、昨年の3位もそうですが、注目や存在をアピールできるようになってきたと感じています。チームとしては嬉しい限りですが、その分やはりプレッシャーや責任感、重圧もかかってきます」

「いい緊張感を感じていますし、昨年は『やってやるぞ!』という感じでしたが、今年はしっかり一番高いところにいかなければならないと思っています」

 SSTクラス表彰台、はたまた優勝の可能性も感じられただけに、気合が入るTeam TATARA aprilia。そんな彼らは、6月19〜20日に行われた実施されたテストでバイオッコと合流して完全体の状態で走行を開始させた。初走行となったバイオッコは、新庄と同い年というが、アプリリアの経験も長けている彼の走りには驚く一面もあったという。

「真面目ですし、やはり適応がすごく早くて、この2日間でもう僕たちとほぼ同じアベレージになっています。異国から来て知らない人ばかりの中でしっかり適応させているので、やはり速いライダーだと思います」と新庄。

 昨年からラインアップが変わるはいえ、即戦力とも言えるバイオッコを迎え入れたことにより、目標としている表彰台も十分狙えそうな体制が敷かれている。2度のテストを終えて、本戦に向け気合十分ともえるエースライダーの新庄は、次のように意気込みを語った。

「去年本当にいろいろな奇跡が重なって表彰台を獲得できましたが、運も実力のうちです。そんなに簡単なことではありませんが、応援して頂いているスポンサー様やファンの方々の期待ものしかかっているので、しっかり表彰台に上がれるようにチームみんなで目指していきます」

 新庄とチームの期待を寄せられる和田は、ライダーの中では一番の若手として、多くの期待も背負って鈴鹿8耐で走ることになる。そんな和田は次のように意気込んだ。

「もちろん表彰台を目指して頑張りますが、チームが今すごく頑張っているので、自分もレースに向けて身体をしっかりと作って、引っ張っていきたいという思いもあります」

「みんなが自分に任せても良いと思えるようなライダーに頑張ってなりたいです。このまま上を目指していけるように、力を合わせてセッティングして、また表彰台に上がれるようにしていきたいです。楽しみに期待していてください」

 ここ数年、鈴鹿8耐におけるSSTクラスはエントリー数が多く、激戦が繰り広げられている。そのため、今年も熾烈な争いが予想されるが、Team TATARA apriliaはどこまで上位に食い込むことができるだろうか。SSTクラスのバトル展開にも注視していきたい。

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