「これほどに意識の差があるのか」監督のインティマシー・コーディネーター拒否問題で絶賛集める“ベテラン俳優のエッセイ”

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2024年07月05日 18:30  web女性自身

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奈緒(29)主演の映画が『先生の白い嘘』7月5日に公開された。同映画の監督がネットメディア「ENCOUNT」のインタビューで語った内容が波紋を呼んでいる。



監督を務めたのは、映画『植物図鑑 運命の恋拾いました』や映画『弱虫ペダル』などを手掛けた三木康一郎氏だ。同インタビューによると、三木氏は今回の映画で、奈緒側から「インティマシー・コーディネーター」を入れるように求められたが、断ったのだという。



インティマシー・コーディネーターとは、作品の中で性的な描写を撮影する際、監督と俳優の間に入って身体的・精神的にサポートをする存在だ。



同インタビューで三木氏は、《すごく考えた末に、入れない方法論を考えました。間に人を入れたくなかったんです。ただ、理解しあってやりたかったので、奈緒さんには、女性として傷つく部分があったら、すぐに言って欲しいとお願いしましたし、描写にも細かく提案させてもらいました。性描写をえぐいものにしたくなかったし、もう少し深い部分が大事だと思っていました》と、語っていた。



この三木氏の発言に、Xでは《これを武勇伝のように語れるところがどうかしてる》《役者が大事にされてない作品を楽しめる人間は多くないと思うけどなあ》など、批判の声があがっている。



一方、この問題を受けて、ある俳優がインティマシー・コーディネーターについて書いたエッセイを思い出す人が多くいたようだ。その俳優とは高嶋政伸(57)だ。高嶋は、文芸誌『波』24年4月号の連載エッセイで、ドラマ『大奥』(NHK)で自分の娘に幼い頃から性的な暴行を加える父親役を演じた際の話を寄稿し、こう明かしている。



《僕にとっても娘役の俳優さんにとっても心身ともにハードな現場になるのは明らかでしたので、お受けするにあたって僕は必ず「インティマシーコーディネーター」さんを付けてください、とお願いしました》



同エッセイで、高嶋は加害者役を演じる上での葛藤を打ち明けた上で、インティマシー・コーディネーターの役割と、その必要性を説いている。



《僕に娘がいたら、とても演じられない。その言葉が浮かぶと同時に、彼女にこれから起こることが頭を駆け巡り、不意に涙が出そうになりました。現実世界でこのようなことは決してあってはならないと、胸が苦しくなり、そしてこの時に改めて、インティマシーコーディネーターという存在の意義、大切さを、身をもって理解しました。作品に関わる全ての人間の心に寄り添い、人間の尊厳を守りながら、この異常なシチュエーションをベストに撮影するためには絶対になくてはならない存在です》



この高嶋のエッセイはXユーザーから、《インティマシーコーディネートの必要性に対する認識が高まった。全人類必読》などと、絶賛されており、今回の件と比較する声が多くあがっている。



《男性でも高嶋さんのようにきっちり色々と本当にきちんと気遣ってくださる方もいるのになぁ》
《ドラマ大奥で自分からコーディネーター入れてって言うた高嶋君見習ってほしいですよねええええ》
《監督と俳優でインティマシーコーディネーターに対してこれほどに意識の差があるのかと驚くよ》

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