バニャイア、終盤の危機的状況を回避し4連勝「薄い氷の上にいるような状態だった」/第9戦ドイツGP

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2024年07月08日 13:30  AUTOSPORT web

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4連勝を飾ったフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2024MotoGP第9戦ドイツGP
 7月7日、2024年MotoGP第9戦ドイツGP MotoGPクラスの決勝がザクセンリンクで行われた。ドゥカティ・レノボ・チームのフランセスコ・バニャイアが4戦連続の優勝を飾り、エネア・バスティアニーニは4位でチェッカーを受けた。

 決勝において直近3戦で優勝を飾り、好調なバニャイアだが、今大会は決して良い走り出しとは言えなかった。初日のプラクティスを5番手で終え、予選は4番手にとどまった。しかし、スプリントでは、早々にトップに立つ場面もあった。だが、結果的にホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)とミゲール・オリベイラ(トラックハウス・レーシング)に敗れ、3位で終えることに。

 そんななか迎えた決勝レースでは、2周目にトップを奪う好スタート。ところが、序盤にプリマ・プラマック・レーシングのふたりに先行を許し、スプリント同様に3番手まで後退してしまう。それでもなんとか中盤に2番手を取り戻し、先頭のマルティンを懸命に追う。なかなか差を縮められずにいたが、残り2周でマルティンが1コーナーでスリップダウンを喫して転倒。

 それによりバニャイアがトップでチェッカーを受け、今季6勝目を飾った。運が味方したとも取れるが、中盤以降トップのマルティンにプレッシャーを与えながら、最後まで完璧にレースを運んだバニャイアはまさに勝者に相応しいと言えるだろう。この結果、マルティンと10ポイント差でランキングトップに浮上している。

 また、直近2戦でバニャイアとともにダブル表彰台を獲得したバスティアニーニは、9番手からスプリントと決勝ともに4位を獲得。今回も終盤の追い上げで表彰台に迫る走りも見せていたが、今回はあと一歩及ばなかった。

■フランセスコ・バニャイア(決勝:優勝)
「最後のラップで僕達ふたりとも薄い氷の上にいるような状態で、フロントはタック、リヤはスライドをし続けて、もうトラクションが残っていなかった。そのなかでも、まだ1分21秒0〜1分21秒1台のラップを保っていたから、本当に大変だったよ」

「ホルヘ(・マルティン)がクラッシュする前の周回で、僕もフロントを失ったけれど、もう少しワイドに走ることで何とか凌いだ。最初に諦めた方のライダーが負けるのは明らかだったし、正直なところ、誰にでも起こりうることだったと思う」

「今シーズンのスタートは決して楽なものではなかったけれど、素晴らしい仕事をして、昨年勝てなかったこの地でも勝利を目指して戦えるコンディションに整えることができた。バルセロナのときと同様、今日のレース運びは非常に重要だった。ホルヘとフランコ(・モルビデリ)が少しプッシュしすぎているのが見えたけれど、それでも最初は厳しいレースだったから、そこから勝利を収めることができたのは本当に素晴らしいことだね」

■エネア・バスティアニーニ(決勝:4位)
「スタートはうまくいったけれど、そのあとうっかりデバイスに触れてマシンがロウに入ってしまったんだ。そのためリヤがロックした状態で最初のコーナーに入ることになって、時間がかかってしまったんだ。なんとか戻ることができた」

「それからマルク(・マルケス)に近づいたとき、良いバトルが始まったんだ。今日は彼が僕を上回って、フランコ(・モルビデリ)を抜き去り、すぐに追い抜いた。一方、僕は同じことをするのに少し時間がかかり、表彰台を争う機会を失ってしまった。それでも、今回もまたまた素晴らしいレースだったよ」
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