ブラジルで日本アニメ海賊版16サイトが閉鎖 官民協力による「アニメ作戦」が成果挙げる

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2024年08月26日 19:01  アニメ!アニメ!

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アニメ作戦第二弾の政府ポスター/CODA より提供
ブラジルにおける日本アニメの悪質な海賊版3サイトが、現地時間2024年4月25日にCODA(一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構)会員社の刑事告発によって摘発された。これは2019年よりブラジル政府が継続的に実施して大きな成果を挙げる、官民協力による海賊版サイト対策「404作戦」の一環で、日本アニメに特化して取り締まる「アニメ作戦(Operation Animes)」の第2弾として実施されたもの。関連対策も合わせ、これらを含む16サイトが閉鎖された。

3つの海賊版サイトは、近年その被害拡大が問題視されている「海外発海外向け」の日本コンテンツの海賊版サイトとして運営されていた。日本IPからのアクセスをブロックして日本の権利者に侵害が発見されないような措置(ジオブロッキング)を施し、日本アニメに現地語であるポルトガル語の字幕を付けてブラジル視聴者向けに公開することで、それぞれ広告収益を得ていた。

このたびの「アニメ作戦」第2弾をめぐっては、2023年9月に東映アニメーション、東宝、バンダイナムコフィルムワークスの3社が、ブラジルで日本のアニメを侵害する複数の海賊版サイトについてCODAを通じて刑事告発を行っていた。その結果、2 サイトおよび関連する1サイトの合計3サイトが閉鎖された。なお、これら3サイトと別の1サイトについては、現在も捜査が継続している。
また、事前調査に並行して明らかになった情報をもとに、2024年3月から別の複数のサイト運営者に対するノック&トーク(直接交渉)も実施された結果、3サイトおよび関連する 10サイトの合計13サイトが閉鎖された。今回、CODAの関与の結果により閉鎖されたサイトは合計16サイトとなった。

これら16サイトの直近3か月(2023年11月〜2024年1月)の月間平均アクセス数は約2,100万に上っていた。同期間におけるブラジルのアニメ侵害サイト上位20サイトのうち7サイトが閉鎖されたかたちだ。
また、16サイトのドメインのうち、交渉により既に11ドメインについては任意提出(譲渡)を受けている。現在、これらサイトへのアクセスは、CODAが開設した閉鎖を通知するページへ自動的に誘導されている。残るサイトについても、譲渡を受けるべく交渉を継続していくとする。

「アニメ作戦」第2弾では、CODAが侵害対策の実効性強化を目的とした国際連携の一環として、韓国の著作権海外振興機構(COA)との協働が実現している。今回の作戦は、CODA 会員社からの刑事告発による3サイトのほか、COAが刑事告発を行ったウェブトゥーン侵害5サイトを加えた計8サイトを対象とする統合作戦として、ブラジル法務・公安省(The Ministry of Justice and Public Security:MJSP)のサイバー作戦研究所を通じて統合作戦・情報総局との調整により捜査が実施された。

このたびブラジルにおける一斉摘発、およびこれに先立ち実施されたノック&トークにより閉鎖に至った16サイトをはじめ、日本コンテンツの海賊版サイトの蔓延が問題視される中南米地域においては、日本コンテンツの正規事業者が正規品の流通に向けた健全な市場を実現するために、これらの海賊版サイト対策が必要不可欠だ。CODAは引き続き現地執行機関などと緊密に連携し、海外においてもコンテンツが適正に保護される健全な正規流通促進のための効果的な取り組みを実施していくとしている。

また、日本コンテンツのファンには、海賊版サイトや不正にアップロードされた動画を視聴する行為が作品を作り出すクリエイターや権利者の利益を損ね、コンテンツの創造サイクルを破壊することにも繋がるという事実をぜひ知ってもらいたいとも呼びかける。
多くのファンが正しくコンテンツを楽しむことで、マンガ・アニメはさらに進化していくCODAは海外においてもファンのもとへ正規コンテンツが届けられる健全な市場の実現を目指し、今後も積極的事業を推進していく構えだ。なお、このたびの活動は、経済産業省受託事業の一環として行われている。

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  • 「正規事業者が正規品の流通に向けた健全な市場を実現」→これが大事。
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