「完璧ではない自分を愛して」藤ヶ谷太輔&奈緒W主演『傲慢と善良』撮影舞台裏

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2024年09月11日 12:31  cinemacafe.net

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『傲慢と善良』メイキング(C)2024 映画「傲慢と善良」製作委員会
藤ヶ谷太輔と奈緒がW主演する『傲慢と善良』より、撮影現場レポートが到着。重要シーンとクライマックスの裏側が明かされた。

2023年最も売れた小説として話題を呼んだ辻村深月による同名小説を原作とする本作。婚約者が突然失踪するというミステリアスな展開を描く恋愛ストーリーだ。

本作は、2023年11月に都内でクランクイン。表参道、神宮前、中目黒、青山、丸の内を中心に、マッチングアプリで始まる恋の出会いのリアルな場所がロケ地として設定された。

かねてより映画化を熱望し、念願叶っての架役を射止めた藤ヶ谷は撮影現場で積極的にコミュニケーションをとるなど気合十分。この日の撮影は、婚約後に真実(奈緒)が失踪する直前の朝の1シーン。都会的でスタイリッシュな架の部屋は、隅々まで趣向が凝らされ「家もオフィスも自分の好きなようにリノベーション、乗っているゲレンデをカスタムしているところからも架の傲慢さを感じてもらえると思います」と、萩原健太郎監督は語る。

段取りが開始されると、奈緒がセリフを言うタイミングを萩原監督に提案するなど、細かい調整が行われた。このシーンで真実が水をあげているゼラニウムは真実の実家にもあり、彼女が母親の影響から抜け出せていないことを表現しているという。ちなみに白いゼラニウムは「偽り、優柔不断、あなたの愛を信じない」という花言葉を持つ。

物語の後半パートは佐賀で撮影が行われた。撮影の合間には萩原監督を交え、藤ヶ谷と奈緒が「架だったら、真実だったらこうするかな?」と役について話し込む姿が幾度となく見られた。そうした対話を繰り返す中で生まれたのが、架と真実が全てをさらけだすクライマックスのシーン。夕焼けの風景も相まって胸を打つ感動的なシーンに仕上がった。

萩原監督は、「撮りながら、傲慢と善良とは一体何だろうと考え続けていました。きっとそれは、表裏一体なんですよね。今の社会で生きづらさを抱えている人たちが、自分の中のネガティブな部分を受け入れて、完璧ではない自分を愛して前に進めるような映画になっていたらいいなと思っています」と、作品に込めた思いを語った。

キャストとスタッフの熱意に満ちた制作現場で作り上げられた本作。架と真実が最後にたどり着いた“一生に一度の選択”とは…? 原作にはない映画オリジナルの展開にも注目したい。

『傲慢と善良』は9月27日(金)より全国にて公開。





(シネマカフェ編集部)

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