ハンダ付けして作る「MSX DIY」構想が明らかに 西和彦氏が「MSX DEVCON 7」で語った新世代MSXの最新状況

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2024年09月16日 18:11  ITmedia PC USER

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「MSX DEVCON 7」に登壇した西和彦氏

 8月31日、東京・品川で「MSX DEVCON 7」が開催された。DEVCONとは、Developer Conferenceの略で、日本語では開発者会議となる。その名の通り、MSX DEVCONはMSXに関する開発者会議であり、MSXの生みの親でアスキー(現KADOKAWA)創業者としても知られる西和彦氏が日本と海外で主催しているものだ。MSX DEVCON 7に筆者も参加してきたので、その様子をレポートしたい。


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●そもそもMSXとは?


 40代以上の読者であれば、MSXをリアルタイムで知っている人が多いだろうが、若い読者やMSXをあまり知らないという人のために、最初にMSXとは何か簡単に紹介したい。


 MSXとは、1983年にアスキーとMicrosoftが提唱したPCの共通規格の名称だ。当時は、NECやシャープ、富士通、日立製作所、カシオ計算機、松下電器産業(現パナソニック)など多くのメーカーが、独自のPC(当時はマイコンと呼ばれることも多かった)をリリースしており、ソフトウェアの互換性がないという問題があった。MSXはオープンアーキテクチャの先駆けでもあり、ハードウェアの規格が公開されていたため、複数のメーカーからMSX仕様に沿ったモデルが発売された。


 MSXはその後、MSX2/MSX2+/MSXturboRという後継規格が発表され、海外でもMSX仕様のPCが発売された。このMSX開発において中心となった人物が、アスキー創業者である西和彦氏だ。


 日本でのMSXの新製品は、1991年に松下電器産業から発売された「FS-A1GT」が最後となったが、日本国内だけで300万台を超えるMSXシリーズが販売され、一時代を築き上げた。大手メーカー撤退後も、Windowsなどで動作するMSXエミュレーターやFPGAなどを使ってMSXを再現した製品などが登場。今もなお多くのMSXファンが存在し、新作ゲームソフトなども開発されている。


 MSXは海外でも人気があり、特にオランダやイタリア、スペイン、フランス、ブラジルなどでは、現在でもMSXイベントが開催されるほどのファンがいる。


●西和彦氏が推進している次世代MSXとは?


 MSXの生みの親でもある西和彦氏は、数年前から次世代MSXの構想を練っており、2023年1月15日に次世代MSXの1つである「MSX0 Stack」のクラウドファンディングをCAMPFIREで開始した。このクラウドファンディングは2023年3月15日に終了し、目標金額の5999万8000円を上回る7439万5541円の支援総額を達成した。支援者には、2023年9月からリターン品のMSX0 Stackやセンサーなどが送付された。


 西氏が推進している次世代MSXプロジェクトは、MSX0/MSX3/MSX Turboの3つに大別される。MSX0は、主にIoTをターゲットとしたプロダクトで、MSX2+をエミュレーションしたものをベースに、IoT回りの命令を追加したものだ。MSX0にもさまざまなバリエーションが提案されているが、前述したMSX0 Stackはその1つであり、M5StackのM5Stackがベースとなっている。


 MSX3は、ホビーPCとしての“次世代MSX”であり、これまでのMSXシリーズの正当進化系ともいえる。MSX3はLinuxベースで動作し、過去のMSXシリーズとの互換性も実現している。主にヨーロッパで開発が進められており、現在開発者向けのSDKの試作が完了し、開発者への配布に向けてブラッシュアップを行っているところだ。


 MSX Turboは、個人でも所有できるスーパーコンピュータとして位置づけられており、1コアあたり1000円で、128コアから4096コアくらいのメニーコアマシンを想定しているそうだ。


●日本での開催は4回目となる「MSX DEVCON」


 MSX DEVCONは、西氏が中心となって進めている次世代MSXプロジェクトに関する最新情報が公開される会議であり、今回で7回目となる。MSX DEVCON 1は、2022年9月3日に東京大学で開催されたが、その内容は非公開とされている。MSX DEVCON 2は、2023年1月28日にスペインのバルセロナで行われたMSXイベントの中で実施された。なお、MSX DEVCON 2以降は内容が非公開ではなくなり、講演動画が公開されている。


 そのバルセロナで発表した内容の報告会として、MSX DEVCON 3が2023年3月12日、東京・秋葉原で開催された。続いて、2023年12月9日にオランダのアムステルダムで開催されたMSXイベントの中で、MSX DEVCON 4が実施された。そのアムステルダムの報告会として、MSX DEVCON 5が2023年12月26日に東京・上野で開催された。


 さらに、2024年6月22日と23日にフランスのパリが開催されたMSX40周年記念イベントにおいて、MSX DEVCON 6が開催された。今回行われたMSX DEVCON 7は、日本で開催されるMSX DEVCONとしては4回目であり、パリの報告とMSX0クラウドファンディングの総括、MSX0/3の最新状況、新たな次世代MSXプロジェクトであるMSX DIYと、盛りだくさんの内容が発表された。


●次のMSX DEVCONは11月にイタリアのピサで開催


 会場にはMSXファンが詰めかけ、講演開始前にはほぼ満席となった。西氏は、まずフランスのパリで開催されたMSXイベントについて次のようにまとめた。


 「パリでのイベントは、電子工学の専門学校のようなところで行われた。講演を聞きに来てくれた人はみんなエレクトロニクスが大好きで、会場の別のところでは学生が5時間でゲームを1本作るという実習をやっていた。それがとても楽しそうだった。


 スペインもオランダもフランスも、MSXに興味を持ってくれている人の半分以上がゲーム目的だった。残りが、ミュージックだったりロボットだったり、IoTに興味があるという感じだった。だから、海外に行って感じたのは、今MSXでゲームをやっている人や、ゲームを作って売っている人へのサポートを本気でやらなくちゃいけないということだ。Cコンパイラとかクロスコンパイラ、そういうものをしっかりとやらなきゃいけないと、そういう印象を強くして帰ってきた。


 今後もヨーロッパでこういったイベントを定期的にやっていこうと思っていて、次はイタリアのピサで11月16日にやることが決まった。ここではMSX0とMSX3をしっかりやることを発表する。イタリアの次は、ブラジルに行く予定だ。後は、イギリスとドイツ。これが解決するとヨーロッパの主要な国はカバーできる」と整理した。


●MSX0の考えを整理して「MSX0 DEPOT」を新しく定義


 続いて、西氏は最初のクラウドファンディングについて、次のように振り返った。


 「最初のクラウドファンディングでは、『MSX0 Stack』と『Bottom 2』、『FACE2』を組み合わせたものを提供した。1万台作って、3万円くらいで出した。これが市場に出たことで、いろいろな学びがあった。私の現在の認識は、これをやってよかったというもので、IoTのコントローラー、インターネットに繋がる最小のコンピュータとしてのMSX0の位置付けがはっきりしたと思う」とのこと。


 西氏は続けて「そこでMSX0の考え方を整理し、3つのグループに分けることにした。フランスで発表した新しいコンセプトが『MSX0 DEPOT』だ。DEPOTの定義は、センサーとMSX0コントローラーとRFリンクで構成され、RFリンクはWi-FiやLoRaなど、インターネットに繋がってクラウドにデータをアップできるものだ。


 MSX0 Stackのキーボード付きのパッケージが3万円で、MSX0 Stackだけだと2万円。次はもっと安いものを狙いたい。M5Stackではなく、もっと小さいStampとCapsule、センサー込みで1万円を割る値段にしたい」と述べた。


 西氏はさらに「MSX0リモートデスクトップは、Windows版とAndroid版は完成していて、iOS版とMac版は今やろうとしている。Linux版とMSX-DOS版はもう開発が始まっていて、MSX-DOS版はMSXそのものを使えば簡単にできるので、半分完成したような感じだ。


 このMSX0リモートデスクトップを使って、MSX0 DEPOTをコントロールする。ただし、センシングするだけなら何も問題はないと思うが、リモートでMSX0に繋がったモーターを制御したり、ライトの明るさを調節したりする場合は、絶対に暗号化が必要になる。MSX0のESP32そのものにはデクリプターは入っているが、MSX0リモートデスクトップで動く暗号化パッケージを一通りそろえないとそれができないので、今それをやっている。これが2つ目のグループだ」とした。


●MSX0 Stackに続いてポケットシリーズを多数企画


 「そして3つめのグループが、ポケットコンピュータシリーズだ」と西氏は続ける。


 「ポケットシリーズは、今は『MSX0 Stack』1モデルだが、たくさん企画している。深センのM5Stackが開発したESP32搭載ハードウェアにMSX0を載せるつもりだ。5×5cmがFACE1(Base)、5×10cmがFACE2でここまでは出ているが、5×15cmのFACE3と10cm×10cmのFACE4を企画中だ。


 また、ダイヤルモジュールが出たので、それ専用のケースをこちらで手作りしてM5Stackに送って、作ってくれといったら、分かったというやりとりがあった。FACE3に関しては、本体の左右にキーボードを付けたモデルやガラケーを作ろうという話もある。CardputerベースのMSX0 Cardは、クラウドファンディング2で出資を募ったが到達しなかった。


 液晶サイズが小さいからだとM5Stackに言ったら、液晶が大きなCardputer MとCardputer Lを作ってくれた。MSX0 Card Sはソフトも全部できていて、いつでも販売できるが、クラウドファンディングをもう1回やるのもどうかなと思っていて、こういったDEVCONの時に現金販売しようかなとも思っている。


 MSX Card Sは100個作ったが、小田原にVIPが来たらお土産に渡しているので、どんどん減っている。イタリアの国会議員に渡したら、滅茶苦茶喜んでいた。画面の大きなMについてはLoRaを入れて、LについてはLoRaとLTEを交換できるようにして、LoRaバージョンとLTEバージョンを出したいと思っている」(西氏)


 その上で西氏は、「スマホと同じ大きさのタブレットTab5に、MSX0を載せることも考えている。また、Stickについては、S3搭載モデルが出たので完全コンパチのMSX0 Stickを作ることができる。さらに、電子ペーパー搭載のEpaperもサイズ違いで2種類あるが、こちらもMSX0対応を考えている。


 全部で約10種類のポケットシリーズを企画しているが、それぞれ最小注文数が1000台になるので、10種類を1000台ずつ在庫するというのはNPOにとってはちょっと大変だ。どういう風にするのか、ブルーのケースを諦めればいいが、やはりMSXブルーの透明ケースにしたい」と現状を語った。


●MSX3は8入力対応のHDMIセレクターが主役になる


 続いて、西氏はMSX3の現状について次のように解説した。


 「MSX3の1号機は1 chip MSX3になる、これは本体とHDMIアダプター、MSX Engine 3から構成される。何回か商品の方向性を変えてテストしてみて、行けそうだったらそこにしっかりフォーカスする感じで進めていく。


 今、開発中のHDMIアダプターを持ってきた。これは5入力だが、製品では8入力対応になる。MSX3とどちらが主役かというと、私はHDMI入力セレクターが主役だと思っている。HDMI入力セレクターはMSX3が全くの失敗になっても、値打ちはある。


 このHDMI入力からの信号は、デスクトップにタイル表示することができ、そのアイコンをクリックして切り替えられる。MSX3のスクリーンは、このアイコンの1つとなる。どうしてこれが欲しいかというと、自宅の液晶テレビのHDMI入力、1/2/3とかに何を繋いだかいつも迷うからだ。HDMI出力を備えた機器は多いので、例えば6台繋いで、プラスMSX3、もう1つは予備と、そういう感じにしたいと思っている」(西氏)


 そして西氏は「MSX3マザーボードは一応できたが、USB対応に手直しをする予定だ。PCと同じようにUSBキーボードやUSBマウスを利用できるようにする。それから光オーディオ出力を1本増やして2本にする。


 MSX Engine3は32bitCPUが2基と、ロジックエレメントが5万5000以上あるFPGAが載っていて、結構なことができる。さらにMSX Engine6は、64bit CPUが4基入っていて、FPGAも大きいので、VDP9958とVDP9990を載せる。OSはLinuxだが、webOSという、LG電子が権利を持つLinuxを使おうと思っている。


 これをTAOX対応にどういう風にするのか。アプリが全機種共通で32bit TAOXは、Windowsで動く、Linuxで動く、Androidで動く、Macで動く、それからiOSで動く。同じバイナリーが動く。今はそういうものとしてJavaがあるが、このTAOXとは何か、言語ではなくてバーチャルマシンのオブジェクトコードだ」と語った。


●昔のMSXを全てMSX2+やMSXturboRにアップグレードしたい


 さらに西氏は、昔のMSXをどうするかというテーマについて話をした。西氏は以前から、昔のMSXを持ち続けている人に、次世代MSXへの救済手段を提供したいという話はしていたのだが、もう少し具体的に説明が行われた。以下が西氏の発言の要旨だ。


 「昔のMSXは、最低でも全部MSX2+のレベルにまで引っ張り上げて、可能ならMSXturboRになるような、そういう運動をしていきたい。古くなったゲーム機やPCは捨てられるわけだが、古くなった教科書や参考書を捨てる人はあまりいない。それは自分が使っていた思い出とか、記憶がたくさん入っているからだ。そういう感じにMSXもなったらいいなと。


 MSXturboRについては、当時はまだインターネットは存在せず、パソコン通信しかなかった。だから、あらゆるMSXをインターネットに繋ぐということをしなければいけないと思っている。インターネットに繋がって初めて1人前のPCといえるだろう。


 MSXの4つのレベルを、何に使うのかということを考えた。MSX1は主にゲーム、ここの+というのは、インターネットに繋がるという意味がある。MSX2+、MSX0も同じだが、これは静止画アニメができる。静止画アニメを実現するために、若干のバージョンアップをする。音声シンセサイザーやボコーダーで、おっさんの声と女の子の声が再生できるような機能を標準搭載する。


 そうすると、紙芝居がMSXでできる。紙芝居が可能なら、教育用に使える。PCでもできるし、スマホでもできる。なぜMSXにしなければいけないのという議論は当然あるが、MSXturboR+はそれが20倍速くなれば今度はアニメーションが可能だ。MSX3に関しては、デジタル動画が簡単にできる。+というのは、インターネット接続とSDメモリーカードのようなシリコンメモリのサポートと、ROMのバグの修正、IoT対応のためのGroveコネクターやIoT命令のサポートが追加されるという意味だ」


 さらに「新生MSXでは、まずIoT、それからゲームプレイとゲーム作り、アニメ、デジタル音楽などを狙う。それから自分でマイコン、パソコンを組み立てることで電子工作を学習できる、いわゆる学習キットとしてのMSXも考えている。WindowsやMac、Android、iPhoneには近づかないで、競争ではなく共存を目指す。もっと使いやすいものを作りたいと思っている」と狙いに触れた。


●MSXを自分で作る「MSX DIY」をクラウドファンディングでスタート


 続いて西氏は、今回のMSX DEVCON 7で初めて明らかにされた新構想「MSX DIY」について説明を始めた。その要旨は以下の通りだ。


 「今、パソコンを作るというのはどういうことかといったら、マザーボードを買ってきて、マザーボードにCPUを挿して、メモリを挿して、SSDを繋いでとかで、それで作ったことになるのかなと思う。


 それでコンピュータのことが勉強できるかと言ったら、私も600人を対象にパソコンを作る授業をしたことがあって、朝10時に開始して、午後3時までにほとんどの人がパソコンを完成させて喜んで持って帰った。でもどうしてもパソコンが動かない人が50人くらい残って。600人中50人が動かなかったので、結局夜中の12時までかかった。


 しかし、僕は600人に対してパソコンを作るという授業をしたおかげで、ちょっと前のパソコンだったら、どこがおかしいか瞬間的に分かるようになった。もう二度とやりたくないけれど。これはフロッピーディスクがおかしいとか、メモリーがちゃんと最後までささってないでしょとか、そのパソコンが動かない理由がどこだって分かるようになった。その経験から考えても、パソコンを作るということはもっと違うことではないかなと思う」と経験を語った。


 加えて、「だから、8bitのマイコンからbitレベルで理解をして、64bitまで拡張していくという、壮大なパソコン作りの学習をやるのは絶対に面白いなと。IoTの次はもちろんゲームが目的で、50回ぐらいに分けてturboRまで行くと。これを次のクラウドファンディングで開始したいと思う。


 4モデルを4回のクラウドファンディングでやる予定で、次のクラウドファンディング3ではMSX1+とMSX2+、その次のクラウドファンディング4では、クラウドファンディング3でMSX1+を作った人がMSX2+にするアップグレード基板を提供する。クラウドファンディング5では、MSX2+LaptopとMSXturboR+をやりたい。MSX2+Laptopの需要はあると思う。


 そんなにたくさんは売れないと思うけど、世界中で100台は売れると思う。100人に買ってもいいよって言ってもらえれば。クラウドファンディング6では、MSX2をMSX3にアップグレードする基板をやる。ここにポケット、MSX0のIoTのポケコンが入る。ポケコンを入れざるを得ないのは、最低発注数が1000台なので、お客さんを1000人募っていきたいからだ」とも語った。


 続けて、「それからデアゴスティーニ(分冊百科など)のようなことをするなら、説明書をちゃんと書いてと。毎回毎回、4〜5ページで終わるなよともDMで忠告がきまして、そんなことは分かっていると。まず、アスキーが出していた『MSX Pocket Bank』全巻の著作権があるので、それを再編集して、パソコン製作講座みたいな感じにして付けていく。それで気付いたら、『MSX Datapack』が全部来ていた。みたいなことを思っている」と構想を述べた。


 そして「これは、ちくわ帝国さんがお作りになったもののプラスα版で、キーボードはフルキーボードで、このキーボードを2つに割ってテンキーも付けて、スリーキーボードのスタイルにしたいと思っているが、それはまだ完成していない」とした。


 「これができたら、次はMSX1をMSX2にアップグレードする基板を作って、MSX1をお持ちの方がMSX2にアップグレードできるようにしたい。カートリッジの大きさの基板にまとめて、MSX1のZ80を抜いて挿せば、MSX2になるようなことをやりたい」とした


 西氏は「MSX DIYは、提供の仕方を3種類考えている。まず、DIYという名前なのだから、裸のプリント基板とバラバラの部品で売らないでDIYと言えるかと。ゼロからお作りになるのはセミプロの方なので、その方に敬意を表して、ハンダとハンダごてを付属する。


 それから、プリント基板に部品とコネクターとICソケットを全て実装したものも提供しようと思っている。このプランには、ICを抜く工具をおまけで付ける。最後は、全ての基板が完成済みでマザーボードに基板を挿すだけで完成するという、この3種類をやろうと思っている。


 作れなかったらどうしようということで、みんながこの基板を挿すだけというのを買ったら、勉強にならない。だから、Zoomのリモートサポート券とSOS券を付けようと思っている。SOS券をお札のように貼って小田原に送ってもらったら、完成させてお返しする」と夢を語った。


●MSX DIYのクラファンは10月1日からの予定


 MSX DIYのクラウドファンディングは、10月1日からスタートする予定だという。


 西氏は「まず、MSX1+とMSX2+をやる。出力はRGBにする。これがクラウドファンディング3で、クラウドファンディング4はアップグレードなのでもっと先になるが、安いFPGAを使って安く提供する。それからクラウドファンディング5では、MSX2+Portable(Laptop)とMSXturboR+を提供する。MSX2+Portableは、30cm×30cmのポータブルパソコンを作るようにしたい。そしてクラウドファンディング6は、MSX2+をMSXturboR+にするアップグレードを提供する」と一気に語った。


 MSX DEVCON 7の終了後も、西氏はXで活発にMSX DIYや次のクラウドファンディングについてポストしており、ハードウェアの仕様などをブラッシュアップしているようだ。MSX DIYのコンセプトには筆者も共感しており、是非入手して組み立てたいと思っている。今後の次世代MSXプロジェクトの展開に期待したい。



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