BOWWOWとVOWWOW、WILD FLAGのバンドに加え、ソロでは「弾き語り・弾きまくりギター三昧」や同郷の俳優佐野史郎(69)との「小泉八雲朗読のしらべ」など、さまざま活動を並行して行うギタリスト山本恭司(68)。ファンが待ち望んだVOWWOW(以下Vバウ)復活の裏側と今後を中心に、その原動力を探った。【川田和博】
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−並行してBOWWOWは、7月にスウェーデンの野外フェスに出演でした
山本 呼んでくれた主催者が14歳の頃からのファンで「やっと呼べた」と。本当に愛のあるイベントだったし、お客さんも世界各国から「BOWWOWを見るために来た」という人が少なくなかった。ライブ直後のサイン会場では、レーンが途切れなかったしね。皆さんCDじゃなくてレコードなんです。昔からのファンなんでしょうね。行ったことがない国であれだけの人が熱狂してくれるのは、彼らを熱狂させる音楽を作っていたという証明です。本当にありがたいし、僕らもちゃんとやれていたんだなと実感できました。まだ実現するかは分からないけど、他のオファーも来ています。
−ソロでは「弾き語り・弾きまくりギター三昧」を精力的に活動しています。また、10月には故郷島根でオーケストラとの共演も
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山本 オーケストラは今回、市が主催なんです。故郷はすごく大事にしていて、故郷でそういうスペシャルなライブができるのは本当にうれしいです。長く続けているといろんないいことがあって、「継続は力なり」は本当だと改めて強く感じています。辞めていたらVバウの再結成も、地元でオーケストラとやらせてもらうことも、海外に呼んでもらうこともないからね。
−こんな現状を思い描けていましたか
山本 まさか(笑い)。20〜30代の頃、こんな年齢までステージに立っているなんて想像もしていなかったですよ。音楽に携わっていることはあっても、少なくとも70歳近くになってあの重いギターを持って、連獅子かぶって跳びはねているなんて想像できないでしょう。改めて元気な体に生んでくれた両親に感謝ですよ!
−ここまで精力的に活動できるモチベーションは、ファンへの恩返しもあるでしょうか
山本 僕の音楽を聴いて幸せな気持ちになってくれたり、癒やされたり、感動で涙を流してくれる。僕がこの世に生を受けた理由というのが、そういうところにあるんじゃないかなと。だから、これが“天職”だと思うんです。僕は全ての人に天職があると思っているけど、全ての人がつくことはできないかもしれない。僕は幸い巡り合えて、こうして続けさせてもらっています。だから“自分の体が元気なうちは全うすべき”だと思っています。あとは“誰かを幸せにできるのがプロ”だと思っています。日々真剣勝負でベストを尽くし、それで人が笑顔になってくれて、その笑顔を見ると僕はその倍ぐらいまた幸せをもらっている。好循環なんです。僕は自分が関わってきたバンドやソロでの活動を、全部平行してできている。これはもうミュージシャン冥利(みょうり)に尽きます。これからも「継続は力なり」でやっていきますよ!(終わり)
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