【宝塚】星組トップ礼真琴、退団に思い「唯一無二の存在。青春の全てをかけ、無心に走ってきた」

来年8月10日付で退団を発表した宝塚歌劇団星組トップ礼真琴が24日、大阪市内で会見し、思いを語った。

19年に星組トップに就き、本拠地お披露目公演の最中、コロナ禍に見舞われ「再びお客さまとふれあえる状況になった時、110周年をまっとうして卒業したいとの思いが強まった」と明かした。

トップ娘役舞空瞳は12月での退団が決まり、その退団公演が22日に兵庫・宝塚大劇場で千秋楽。相手娘役を本拠地から送り出した。

星組メンバーには21日に伝え、舞空にはそれ以前に告げ「別々（の退団）だけど、2人で決めたゴールがこれでよかったと思えるように−と、話し合った」。

歌、ダンス、芝居…高レベルで3拍子そろい、95期の首席入団。前花組トップ柚香光、前月組トップ月城なかとにも直接伝え、次期雪組トップに決まった朝美絢には「残せるものはすべて、あーさ（朝美）に」と笑い、同期の絆の固さも。

昨年の休養期間に「ありがたい状況、心強い仲間」に感謝。「（宝塚は）唯一無二の存在。青春の全てをかけ、無心に走ってきた」と言い、後輩に「最後の最後まで、背中を追いたいと思ってくれるような存在でいたい」と誓った。

サヨナラ公演は4月に宝塚大劇場で開幕する「阿修羅城の瞳」「エスペラント！」。劇団☆新感線との初コラボ作の東京千秋楽で退団する。【村上久美子】

◆礼真琴（れい・まこと）12月2日生まれ、東京都出身。09年、95期首席入団。星組配属。歌、ダンス、芝居すべてに優れ、注目。14年全国ツアー「風と共に去りぬ」でヒロインも。19年10月トップ就任。昨年「1789−バスティーユの恋人たち−」閉幕後、約2カ月休養期間を設けた。現役トップ最長の在位は約5年10カ月、本拠地9作。昨年の110周年行事会見時のトップは花組、月組で退団、雪組の彩風咲奈は退団公演中、宙組の芹香斗亜も退団発表済み。身長170センチ。愛称「まこっつあん」「こと」「こっちゃん」。